チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲,メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調

指揮/岩城宏之 独奏/マイケル・ダウス(ヴァイオリン)
●発売/ソニー・ミュージック・エンタテイメント(1995.10.21)
●SONY RECORDS SRCR 9609 ¥2,718(税抜)
●録音/富山県・小杉町文化ホール ラポール(1994.4.20-21)

ダウスと岩城/OEKによるヴァイオリン協奏曲の第2弾。

チャイコフスキーの協奏曲を室内オーケストラが伴奏するケースは珍しいと思われるが,トロンボーンの入らない曲なので,それほど無理はない。ダウスのソロは,前回のベートーヴェンの時同様率直で,美音をストレートに聴かせてくれる。これは,岩城/OEKの解釈とも共通しているので,聴いていると,非常にさっぱりとしていて気持ちがよい。チャイコフスキーについては,かなり濃厚に演奏することも可能だが,こういう薄化粧の演奏があっても良いと思う。

メンデルスゾーンという作曲家については,もともとOEKの特質とよくマッチしているので,悪いはずはない。さりげなく,かつ,じっくり聴かせるダウスのソロが非常に冴えている。