Estrellita
ララ/グラナダ
ポンセ/エストレリータ
アルベニス/セヴィーリャ
グラナドス/アンダルーサ
アルベニス/カディス
ヒナステラ/粋な娘の踊り(ダンサ・デ・ラ・モサ・ドノーサ)
ピアソラ/オブリビオン(忘却)
ヴィラ=ロボス/ファンタジア
ヴィラ=ロボス/ブラジル風バッハ第5番より“アリア”
ミヨー/アルト・サクソフォンと管弦楽のための組曲「スカラムーシュ」
ガルデル/想いのとどく日

指揮/山下一史 独奏/須川展也(アルト&ソプラノ・Sax)
●発売/東芝EMI株式会社(1997.7.9)
●TOCE-9521 ¥3,000(税込)
●録音/石川県・根上町総合文化会館 タント(1997.4)

日本のサクソフォン奏者の第1人者である須川典也とOEKが共演したCD。レコーディングは根上町のタントで行われている。

ラテン系の曲を集めた小品集だが,スカラムーシュとヴィラ=ロボスのファンタジア以外はすべて編曲されたものである。編曲は,ややポピュラー音楽寄りで聞きやすくなってはいるが,雰囲気が甘すぎるような気がする(メンバー表によると編曲者の1人の朝川朋之がハープ奏者として参加している)。録音の感じも須川に焦点が当りOEKは伴奏に留まっているようなところもある(同じくレコーディングのメンバー表を見てみるとエキストラがかなり沢山入っていることがわかる。)。CDと同様の内容の演奏会がCDの発売に併せて開かれたが,こういう曲目についてライブの方が楽しめるかもしれない。須川の音は,多彩な表情を持っており,自由自在にサックスを吹きこなしている。ぐっと迫って来る高音が特に魅力的である。