カンタービレ〜アンコール作品集
マスネ/タイスの瞑想曲
モーツァルト/メヌエット(ディヴェルティメント第17番ニ長調K.334より)
パッヘルベル/カノン
ハイドン/セレナーデ(弦楽四重奏曲ヘ長調op.3-5より 第2楽章)
ベートーヴェン/トルコ行進曲(劇音楽「アテネの廃墟」op.113より)
シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」D.797より 第3間奏曲
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番
ブラームス/ハンガリー舞曲第6番 ニ長調
チャイコフスキー/アンダンテ・カンタービレ(弦楽四重奏曲第1番ニ長調op.11より 第2楽章)
グルック/ミュゼット(歌劇「アルミード」より)
モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調 K.525より 第1楽章
グリーグ/ソルヴェーグの歌(劇音楽「ペール・ギュント」第2組曲 op.55より)
レスピーギ/リュートのための古代舞曲とアリア 第3組曲より イタリアーナ
バッハ/アリア(管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV.1068より)

指揮/岩城宏之
●発売/ヤマチク(1999.9.2)
●Victor NCS-145¥2,381(税抜)
●録音/富山県・小杉町文化ホール ラポール(1999.4)

OEKの演奏会で実際に取り上げられたアンコール・ピースばかりを律儀に集めた名曲集。編集ものではなく,全部このCDのために録音しているのが,大曲中心主義の現在ではかえって珍しい。

演奏も非常に律儀である。岩城の実演でのアンコール・ピースとしては超弱音ばかりで演奏されたハイドン(実はハイドン作曲でないが)のセレナードや打楽器出身の岩城らしいトルコ行進曲などの印象が強く残っているが,ここでもちゃんと取り上げられている。これらは,岩城の十八番ともいえる。曲を聴くと演奏会の時の様子を思い出すものもある。ただ,セレナードはピアニシモを本物の会場で耳を澄ませて聴く方が面白い。

数年前,岩城が1960年代にNHK交響楽団と録音したポピュラー名曲集のCDが再発売されたが,それと比較するのも面白いだろう。それにもハンガリー舞曲第5番,第6番の2曲が収録されている。