■500円クラシック・シリーズ
500円クラシック5 グリーグ
01)グリーグ/「ペール・ギュント」第1組曲op.46〜朝
02)グリーグ/ピアノ協奏曲イ短調op.16〜第1楽章
03)グリーグ/ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調op.45〜第2楽章
04)グリーグ/2つの悲しき旋律op.34〜過ぎし春
05)グリーグ/抒情小曲集第8巻op.65「トロルドハウゲンの婚礼の日」
06)グリーグ/ホルベルク組曲op.40〜プレリュード
07)グリーグ/ホルベルク組曲op.40〜サラバンド
08)グリーグ/抒情小曲集第1巻op.12〜アリエッタ
09)グリーグ/「ペール・ギュント」第2組曲op.55〜ソルヴェイグの歌
10)グリーグ/弦楽四重奏曲ト短調op.27〜ロマンス
11)グリーグ/抒情小曲集第9巻op.68〜ゆりかごの歌
●演奏
ゲルハルド・マルクソン指揮アイルランド国立交響楽団(1),ホーヴァル・ギムセ(ピアノ*2),ビャーテ・エンゲセット指揮ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団(2),ヘニング・クラッゲルード(ヴァイオリン*3),ヘルゲ・キェクシュース(ピアノ*3),オスロ・カメラータ(4),アイナル・ステーン=ノックレベルグ(ピアノ*5,8,11),本名徹次指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(6,7,9),オスロ弦楽四重奏団(10)
●発売/avex classics AVCL-25145(2007年3月21日発売)500円(税込)

500円クラシック6 シベリウス
01)シベリウス/交響詩≪フィンランディア≫作品26
02)シベリウス/カレリア組曲 作品11:行進曲風に
03)シベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォ
04)シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47:第2楽章
05)シベリウス/交響曲第2番 ニ長調 作品43:第4楽章より(終結部)
06)シベリウス/6つの即興曲 作品5:第5番 ロ短調
07)シベリウス/5つの小品(樹の組曲)作品75:モミの木
08)シベリウス/カンツォネッタ 作品62a
09)シベリウス/悲しきワルツ 作品44の1
10)シベリウス/交響曲第6番 ニ短調 作品104:第4楽章
●演奏
ペトリ・サカリ指揮アイスランド交響楽団(1,2,5,10),本名徹次指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(3),ビャーテ・エンゲセット指揮ボーンマス交響楽団(4),ヘニング・クラッゲルード(ヴァイオリン*4),リスト・アウリアラ(ピアノ*6,7),エイドリアン・リーパー指揮カペラ・イストロポリターナ(8),ヨルマ・パヌラ指揮トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団(9)
●発売/avex classics AVCL-25146(2007年3月21日発売)500円(税込)

500円クラシック9 フォーレ
01)フォーレ/レクイエム 作品48:ピエ・イエス
02)フォーレ/ラシーヌの雅歌 作品11
03)フォーレ/組曲≪ペレアスとメリザンド≫作品80:シシリエンヌ
04)フォーレ/組曲≪ドリー≫作品56:子守歌
05)フォーレ/パヴァーヌ 作品50
06)フォーレ/夜想曲第1番 変ホ短調 作品33の1
07)フォーレ/夜想曲第2番 ロ長調 作品33の2
08)フォーレ/夜想曲第4番 変ホ長調 作品36
09)フォーレ/夢のあとに 作品7の1
10)フォーレ/小ミサ曲:憐れみの讃歌
11)フォーレ/レクイエム 作品48:楽園にて
●演奏
リサ・ベックリー(ソプラノ*1),ジェレミー・サマリー指揮オックスフォード・カメラータ,, オックスフォード・スコラ・カントルム(1,2,10,11),佐渡裕指揮兵庫芸術文化センター管弦楽団(3),ジョン・ジョージアディス指揮エール放送シンフォニエッタ(4),本名徹次指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(5),ジャン・マルタン(ピアノ*6-8),エレメール・ラヴォタ(チェロ*9),シェシュティン・オーベリ(ピアノ*9)
●発売/avex classics AVCL-25149(2007年3月21日発売)500円(税込)

avex classicsから発売されている「500円クラシック」という企画物CDの中にオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の演奏による新録音も含まれている。こういうCDについては,既存の録音を編集して収録するケースが多いが,新たな録音を紛れ込ませるというのはなかなか面白い試みだと思う。

この「500円クラシック」というシリーズは,作曲家ごとのベスト盤的CDなのだが,OEKの演奏の含まれている「グリーグ」「シベリウス」「フォーレ」を聞く限りでは,なかなか渋い選曲である。もともと,これらの作曲家は少しマイナーな雰囲気はあるのだが,CD全体が落ち着いた雰囲気にセンス良くまとめられており好感が持てる。これで1枚500円というのはお買い得である。

この3枚でOEKが演奏しているのは,グリーグの「ホルベルク組曲」からの2曲,「ペールギュント」組曲からソルヴェイグの歌,シベリウスのアンダンテ・フェスティーヴォ,フォーレのパヴァーヌの合計5曲である。いずれも本名徹次指揮によるものである。弦楽合奏を主体とした北欧の曲が中心ということもあり,クールで引き締まった表情を持った演奏を聞かせてくれる。フォーレの「パヴァーヌ」での落ち着いた管楽器の響きも大変味わい深い。

このシリーズには,NAXOSレーベルの音源が沢山含まれているようだが,特に北欧の曲やフォーレの曲には,その派手過ぎない響きがぴったりである。500円という価格と併せて,これらの作曲家の気軽に聞くにはぴったりのCDシリーズと言える。(2007/06/05)