All Tomorrow's Parties UK 2005
Curated by Vincent Gallo

at Camber Sands Holiday Centre




2005/4/22(Fri)
Upstairs : Peaches, Afrirampo, Blues Explosion, I Am Kloot, Yuka Honda
Downstairs : Merzbow, Lydia Lunch And Band, Thread Pulls, Nikolai Hass

Upstairs Stageがメインステージ、Downstairs Stageがサブステージ。以下、それぞれ2F、1Fと書きます。

Nikolai Hass
2Fより先に1Fのライブが始まっていました。この人はちらっと見ただけ。ギター弾き語りでした。

Yuka Honda

15分ほどの短いステージでした。遠くて編成がよくわかりませんでしたが、ショーン・レノンもギターを弾いていました。静かなバックトラックに、たんたんとしたボーカル。2曲目はトーキングヘッズのカバー全然ちがうアレンジで)。パフォーマンスというよりは、オープニングセレモニー的な雰囲気でした。

Thread Pulls
ダークなポストロック系バンド。攻撃的な雰囲気の曲はかっこいいけど、どの曲も煮えきらない展開。15分くらい見ました。

I Am Kloot
シンプルな編成のロックバンド。国内盤CDも出てて、事前に何度か聴いてはいたんですが、CDもライブもつかみどころがない感じ。最後方から15分くらい見ました。

Blues Explosion
ジョンスペンサーです。途中から見始めて、最後まで見ました。人気絶頂の頃から10年近くたっているんで、まさかこのタイミングで見るとは思ってませんでした。そして想像通りのライブでした。ひたすらシンプルなブルースロックンロール。貫禄ありました。

Afrirampo

2年ぶりくらいに見ました。ATPに行くきっかけにもなったブッキングなので、ヴィンセント・ギャロに感謝。ジョンスペンサーより後、というのも本人もびっくりしてましたが、会場の盛り上がりは確実にジョンスペ以上でした。あふりらんぽのライブは、基本的には2年前と同じ。新曲が増え、演奏がよりうまくなってました。「ドドドド」「オニピカハート」「サンダー」「CAVA」「あふりらんぽ」「新曲(?)」「雪景色」50分弱。海外で聴く「雪景色」はやっぱり感慨深い。イギリス人たちが狂ったように雄叫びをあげて熱狂していました。

あふりらんぽ終了後、一気に眠気がきていったん部屋に戻る。そのまま寝てしまっていたところKさんに起こしてもらい、再度ライブ会場へ。

Peaches

最後だけ見ました。下品なお姉ちゃんが下品なかっこうをして、(多分)下品な歌やアジをとばす、ものすごく下品なユニット。トラックは硬質でハード。最初、チンチンの張方を大フィーチャーしてたらしい。お客さん(女の子)をステージにあげて一緒に踊ったりしていました。そして、この下品なユニットにイギリス人たちは大熱狂。最高に盛り上がってました。イギリス人、こういうのが好きなのかー!Peachesは、僕は全然知らなかったんですが、有名なユニットなんでしょうか。最後は「Thank You So Much! Good Night!」を連呼。ステージ袖に消えたかと思いきや、自前アンコールを4回くらい繰り返してました。最高にくどくてクレイジーでした。

この日リディアランチ、メルツバウは残念ながら見逃し。メルツバウまだ見たことないです!(フジロック01でアレックエンパイアでドラム叩いてるのを素通りしたことはあります)

(05/5/14)



2005/4/23(Sat)
Upstairs : Suicide, Polly Jean Harvey, John Foxx, Olivia Tremor Control, Buck 65, Autolux
Downstairs : John Frusciante, Vincent Gallo / Sean Lennon, Money Mark / Kid Koala, Women And Children, Vitamin B12

Buck 65

ATP目当ての1つ。カナダのMC/トラックメーカー。HIPHOPなステージを期待してたんですが、ジャケットを着て直立ラップ。右横のターンテーブルでラップのあいまにスクラッチ。トラックはMDウォークマンぽいので流してました(かわいらしい)。セットリストは主には最新作「This Right Here Is」より。その他もおおよそ最近のフォーク/カントリー路線。最後に何曲かパンキッシュなロック。MCで色々面白いことを言ってたみたいなんですが、何を言ってるのかわかりませんでした。何曲かカンペ見ながらラップしてるのがまたかわいらしかったです。

Olivia Tremor Control
これは最後方で。序盤、翌日出演のTed Cursonがトランペットで参加していたようです。なかなか大所帯のポップバンド。ほぼ寝てました。すいません。

John Foxx

元ウルトラヴォックスのリーダー。サポートメンバーとの2人。音楽自体は、ストレートなテクノから、ボーカル入りテクノポップ。いきなりのアッパーチューンで盛り上がる。何より、照明がむちゃくちゃかっこいい。球形の照明が音にあわせて緩急つけながらグルグルまわるの、最高でした。これはかっこよかったです。

Polly Jean Harvey
一旦部屋に戻った後、Suicideを見ようと会場入りすると、15分くらい見れました。2Fステージを埋め尽くす群衆。さすがの人気。これだけの群衆を、たった1人の弾き語りで引きつけるのはさすが。ストレートにかっこよかった。カリスマティック。

Suicide

1stしか聴いたことなかったんですが、ださい打ち込みでした!しかし、アラン・ヴェガ、マーティン・レヴのきっしょいパフォーマンスがもうくだらなくて、最高!終始ノリノリで見てました。「Ghost RIder」「Rocket USA」(1stの1、2曲目)あたりもきっちり演奏。アラン・ヴェガが腰に両手をあてて直立、観客を凝視しているその下、腕組みをしているセキュリティがあたかもメンバーのように見えました。マーティン・レヴのくねくねしたかなりいい加減な鍵盤さばきは唯一無二では。こればかりは映像でないと伝えられないです。アンコールでは、女性メンバーが登場し、やりたい放題の暴れっぷりでした。素晴らしかったです。

この日は、1Fで一度もライブを見ませんでした。今あらためて見ると普通に良さそうなラインナップですが。当日はキッドコアラやマニーマーク、ショーンレノン、ギャロなんかをチラ見しようと度々上から降りてきたんですが、特にギャロの時は会場から人がはみだすくらいの混雑で、会場内に無理矢理入っても身動きとれないし暑いし酸素薄いわでまともに音楽聴ける状態ではありませんでした。フルシャンテの時にはやや人もひいたそうなんですが、ジョンフォックスが意外と良くてずっと見てしまいました。熱狂的フルシャンテファンのHさんKさんには申し訳ないなと思いつつ。それと、スーサイドの時に少し話したあふりらんぽのピカチュウさんがマニーマークを絶賛していました。「ムーンリバー」のカバーに「持っていかれた」とのこと。「BUNさんが1位やけど、BUNさん並の天才」と最大級の賛辞を。見たかったな。

(05/5/14)



2005/4/24(Sun)
Upstairs : Yoko Ono, The Zombies, James Chance & The Contortions, Trapist, Jayne County, The Tints
Downstairs : Prefuse 73, Magik Markers, Gang Gang Dance, Ted Curson, Leslie Winer

The Tints
ギャルバン。トーキングヘッズやらいろいろとかっこいい比喩が解説の中ではなされていましたが、普通のギャルバンでした。遠くてわかりませんでしたが、写真を見る限るみんな美人。

Ted Curson

巨漢トランペッターTed Curson率いるカルテット。緊張感のある曲やバラードなど、ジャズマナーにきちんと従った高感度高いライブ。いい感じでした。途中でジェーン・カウンティを見るため中座。

Jayne County
ドラッグクイーン。下品でコミカルなジェーン・カウンティが率いるパンクバンド。曲はどれもピストルズをさらにへたくそにしたような感じでしたが、パフォーマンスがくだらなくてバカバカしい一方で物悲しくもあり、広い会場に集まった少数派の客で盛り上がりました。

Gang Gang Dance

3日目の目当て。ライブの内容も個人的にはATP3日間のなかで一番の収穫だったと思います。ニューヨークの4人組。ボーカルの女性は、マイクスタンドに小型エフェクタを貼りつけ、自身のボーカルを歌いながら変調させる。やはりエフェクタでまともなギターの音を一切出さないギター、ドラム、キーボード 兼パッドドラム。しっかりした構成の楽曲をフリーフォームにつないでいくライブで、ダークでロマンチック。終始踊れるリズムが継続され、盛り上げるパートではボーカルの女性も打楽器を打ち鳴らしてすごい複雑なビートが展開されてました。これはとてもかっこいい。2ndも強烈なジャケとともに色んな店に並んでるので、近々日本でも人気が出るはず。

Magik Markers
全然見えず。会場後方で10分くらい聴いてました。アヴァンギャルドなオルタナ、というかそういう雰囲気の音。Hさんによると「楽器を1回もきちんと演奏していなかった」とのこと。

James Chance & The Contortions

来日公演が話題ですが、一足先に見てきました。音楽性は80年代のアルバムそのまま。鋭さもきちんとあるけど、やっぱり20年分歳をとった感じでした。有名な曲も結構やってたように思います。

Prefuse 73
会場後方で10分くらい。編成は見えませんでした。一応見ておきたいなと思って1Fに降りたんですが、やっぱりあまりピンときませんでした。お客さんは前日のギャロほどではないにせよ、ものすごくたくさん集まっていました。さすが。

The Zombies

写真にロッド・アージェントが写ってません(右端にいます)。コリン・ブランストーンはものすごく柔和でジェントルな雰囲気。若者に熱狂的に迎え入れられ、嬉しそう/恥ずかしそうでした。コリン・ブランストーンのソロや、アラン・パーソンズ・プロジェクトの楽曲も含め、年代順に演奏。やっぱり2ndからの3曲は最も盛り上がりました。「2人のシーズン」では、全員でハンドクラップ&吐息。途中は親父たちらしく、ギターをハードに聴かせたりもしましたが、日本でいうところのGSバンドの再結成的ななごめる趣があって大満足でした。最後の曲はイギリスのスタンダードカバーらしく、客全員で大合唱してました。何の曲かわからず残念。

Yoko Ono
スタートまでかなり待たされましたが、既に疲れていて、壁際でぐったりしていました。奇声ボーカルパフォーマンス。で、何曲か歌い、スピーチがあって本編終了。ATP最後のセッションへ。ヴィンセント・ギャロ、ショーン・レノン、本田ユカ、ジョン・フルシャンテ、あふりらんぽというなんかすごいメンバー。でも曲はわりと普通のジャムっぽい感じでした。ただ、座り込んでいたのでステージは見えませんでした。

この日はかなりてきぱきと色々見れたと思います。

(05/5/15)



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