2003/6/29(日)
あふりらんぽ、坂本弘道、INDIAN NO ECHO SIGN BINE NO
谷町九丁目伽奈泥庵

あふりらんぽワンマンの時は少なくはなかったけどそれほどでもない入りでしたが、リハ時からちょこちょこ客も来て、今日はとんでもない混雑になるぞーと思う。そうなる。渋さのとき以上だなあ。対バン効果もあるでしょうし、実質的にあふりらんぽ全米ツアー壮行会でもあり、出演順も急遽2番目だったあふりらんぽがトリに変更に。

INDIAN NO ECHO SIGN BINE NO
初めて聴く曲がいくつか。いずれもシンプルなギターフレーズを中心に展開される、欧州お伽風というか、影絵のようなというか、スパニッシュなというか、そういう風な曲(表現下手)。で、そっち側に寄ってるなあと思いました。バイオリンの弦が切れたり、ギターのチューニングがどうしても合わなかったりと、ちょっとまとまりに欠ける感じでしたが、そういう部分も含めて「らしい」と思うくらいくどく見てるのでいつも通り最高。臨時アンコールは「Grind Thunder」。けっこう久しぶりに聴くかも。

坂本弘道
色々なバンドで拝見しているチェロ奏者。ソロで見るのは初めて。最前列、1mない至近距離で見る。エンタテイメント! 数多くのエフェクター類はもちろんのこと、鉄板、ドリル、バイブレーター、小豆を駆使する一方、チェロの下部の鉄棒で天井や床をこすり、チェロの頭でカオスパッド操作するとか、やってますな〜の感慨。中途、チェロの弦が切れて大慌てで代替のチェロを準備し、固唾をのんで見守る聴衆をアッといわせる定番の必殺技、グラインダー火花を会場後方へ!大喝采。その後も天井につってあった大きな布が落下してくるなど、大体のところ、本人の行動に起因してるんですが(笑)、ハプニング続きの最高の演奏でした。なおかつ、フレーズループを駆使したチェロ独演は、どれもこれも涙腺直撃の超名曲で、映像なしの音録音だけでも大泣きです。最高。ライヒ/ディファレントトレインみたいだった前半の曲でトラブル→火花の展開になってしまったのはちょっと残念だったかも。あと、ノコギリ演奏もありました。演奏時間はそれほど長くなかったものの、起こったことすべてが書ききれない。本当にソロパフォーマンスだったのか(笑)?!

あふりらんぽ
定番曲を熱演。いつも最後にやる“おまえはあほか〜”の曲の曲名が「雪景色」とおそらく判明し、笑う。坂本さんがゲストで、2曲参加。リハーサルで見てたとおり、とても正統派なアレンジをほどこし、なんとも立派な演奏に聞こえました。「雪景色」なんかはデビッドクロス参加時のキングクリムゾンのようで(最近「USA」を聴いたからそう思うだけか)、リハのときはその感慨が顕著だったんですが、本番ではギターのボリュームがでかすぎてチェロがほとんど聞こえなかったのが残念。というよりも、今回の「雪景色」は中間即興部が見所で、あふりらんぽの2人にドラムスティックでもじゃもじゃ頭をいじられまくる坂本さんが、バイブレータで対抗するという、文字で書いてもあまり面白くないですが、実際目の当たりにすると爆笑必至の展開かつ、第三者が加わることでいつも以上に即興度が増し、その予想外の展開をおにとぴかちゅうの2人が一番楽しんでるようでした。坂本さんが流してたコズミックなサンプルループがたまらなくカレー屋を虹色空間に変えてました。虹空間を泳ぐ2人の赤娘。ラストで再びグラインダーで火花を散らし、絵的に凄いことになってました。予定通りのアンコールでばっちりとテーマソングを演奏し、“いざアメリカ”といわんばかりの完璧な大団円でした。

(03/6/30)

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