【ボイストレーニング方法】自宅でできるボイトレ基礎

ボイストレーニングを始める前に

みなさん、ご存知の「ボイストレーニング」という言葉、現代では歌手以外の人でも「ボイトレ」と言う言葉を使うほど、ポピュラーなトレーニングとなりました。
プロの歌い手さんでなくても、一般の人たちも気軽にボイトレの教室に通ったり、自宅でテキストを参考にレッスンする方法も普及した世の中となりました。

歌というものは、より上手く歌う方法を知ることと、ボイストレーニングで上達するものです。
ボイストレーニングは毎日続けることが肝心と言われています。
毎日10分でもいいからボイストレーニングをする時間を設けることです。
理想的には30分くらいが良いのですが、とにかく続ける事が重要なのです。

歌を歌うこと、それ自体より、まず声の出し方など基本練習がとても大切です。
そして、ボイストレーニングを始める前に、意外と体作りが大切になってきます。
体力もそうですが、声を出すことに大いに役立つ筋力をつける必要があります。
それは自然に声を出し、自然に歌うことが出来るよう、腹式呼吸が自然と出来る体です。
声を出す時に、喉に負担がかかったり、上半身がこわばったり、無駄な力が入っていてはいけません。
そうならない為にも体作りが基本となってきます。

例えばボイストレーニングの教室に通っていたとしても、それだけで安心していてはいけないのです。
週1回、または週2回くらいのレッスンで歌は少しは上達するでしょう。
ですがレッスンとレッスンの間、空いている間に自分だけで、どれだけ練習をするか、地味な自宅での練習が、歌が上手くなる方法です。


ボイストレーニング前のエクササイズ

ボイストレーニングの方法ですが、まず声を出す前に体をほぐしておかなければいけません。
特に上半身ですが、肩が凝っていたり、首の筋肉が硬くなっていたりすると良い声は出ないものです。
変に体に力が入り、腹式呼吸だけで声を出すことが出来なくなります。

では体をほぐすエクササイズの方法です。
両手を上げ背伸びをして、体を伸ばします。
首を前と後にゆっくりと深く傾け、首の筋肉を伸ばします。
肩をぐるぐると回します。
腕と一緒に回しても良いでしょう。
立ったまま両手で床を触ったり、後ろにのけぞったり、体全体をほぐしておきましょう。

また両手で喉の両側をさするようにマッサージしたり、アゴの関節をさすったり、声を出すことで使いそうな場所をほぐしておきます。
こうして体を温めてからボイストレーニングを行なうと、より一層効果的になります。

体の準備が出来ていないと、ボイストレーニングを始めたとしても、酸素を十分に取り込めない体は酸欠になってしまう可能性があります。
しっかりとブレスが出来るようにボイトレ前のエクササイズは重要です。
それに声を出すときに必要のない余計な力が体のいろんな場所にかかってしまい、本来、おなかからまっすぐ出る声を出すことが出来なくなります。

それから、発声が良くなるように唇や口の中もほぐしておくと良いでしょう。
例えば「リップロール」と言って、軽く唇を閉じて息を吐きながら唇をぷるぷるぷると音を出します。
また「タングトリル」と言って、息を吐きながら舌を振るわせる方法もあるので試してみて下さい。


ボイストレーニングの基本

自宅でも出来るボイストレーニングの方法をご紹介します。
単純で退屈だと思ってしまう方もいるでしょうが、こうした地味な練習が実を結びます。
これは基本中の基本ですので、毎日がんばって続けましょう。

まずは息を吐く、吸うだけのボイストレーニングです。
腹式呼吸を使って行いますので胸が膨らんだり縮んだりはしないように気をつけて下さい。
慣れていないうちは、おへその下に手を当てて、おなかを動きを確認しながらすると良いでしょう。

「ふっー」と息を5秒間吐き続けます。
その後、通常の呼吸で5秒間待ちます。
そして息を5秒間吐きます。
この5秒のセットを30回ほど繰り返します。
およそ5分間のレッスンです。

その後、同じ方法で10秒間にします。
30セットで10分です。

そして次は同じ方法で20秒間にします。
30セットで20分です。

ここまでで35分もかかるボイストレーニングです。
呼吸だけの練習で35分もするのは退屈でしょうが、これが基本なのです。
この後、もっと息が続きそうな方は30秒で続けてみます。
もっと出来る方は40秒以上に増やしていって下さい。
長くなればなるほど、吐く息は細く長くするのがコツです。

息をふーっと吐いているのでカウントは声には出せませんが心の中で1.2.3と数えて下さい。
または時計の秒針を見ながらでも良いですし、メトロノームを活用する方法も良いでしょう。

おへその周りを意識して、吐く、吸うを繰り返すと良いでしょう。
長く息を吐いていると最後の方はおなかの中に吐く息がなくなり、腹筋がぷるぷるしてきませんか?
こうして腹筋を使うことで筋肉も鍛えられているのです。