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Joe Lally



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アルバム・リリースを受けて、現在の拠点であるイタリアを皮切りに、ヨーロッパをツアーする予定があるようですが、さらにその後の計画を教えてください。

Joe:イタリア・ツアーの途中で2回ほどフランスでもライヴをやる予定だ。L'Enfance Rougeというフランスのバンドと一緒にプレイするよ。夏にはヨーロッパのフェスティバルでも演奏できたらいいなと思っている。そして9月中旬には日本ツアーを予定してるよ。その後、10月初旬にブラジル・ツアー、11月にはアメリカ・ツアーを検討中だけど、まだはっきりとした目処は今のところたっていない。2012年はヨーロッパ・ツアーにたくさん出たいなって希望している。

イタリアでの生活は、あなたと、あなたの生み出す音楽とに、どのような変化をもたらしたと思いますか?

Joe:もちろん影響はあると思うけど、ちょっと変わった感じで影響してきているのかなとは思っている。僕には9歳の娘がいて、一緒に朝早く起きるのが今は楽しいんだ。だから夜中に他のバンドを見に出歩くこともなくなったし、イタリアの音楽シーンからはちょっと離れている感じだね。たぶん、現在のミュージック・シーンから距離を置いていることが、何よりも自分に影響を与えているんだと思う。

ギーはプロデュース業、ブレンダンは映像制作、イアンもデュオ編成のイーヴンスと、フガジのメンバーたちの近年の動向と比べてみた時、あなたこそが最も「バンドマン=バンドを組んで、そこでベースを弾いていたい人」だったのだなという印象を持ちます。現在イタリアで、エリサたちと新しくバンドを確立し、こうして新作を完成させるまでの流れは、あなた個人にとって、人生の再構築に近い日々だったのではないでしょうか? あらためてここ数年の自らの音楽人生について、思うところを話してもらえますか?

Joe:僕が最も大事にしているのは、ライヴの場でみんなと曲を一緒にシェアするってこと。みんなで集まって音楽に浸ることにこそ、やりがいを感じるんだ。だから、経済的に収支を保つのはいつも大きな課題だけど、なんとかツアーに出て演奏するよ。アメリカでは、他の人たちとも一緒に演奏しているんだ。そうしないとアメリカまでの飛行機代を賄うのが難しくてさ。収入よりも出費の方がかさんでしまうからね。幸いなことに、リカルド・ラゴマシーノがUSツアーのドラマーを務めてくれた。だから彼も僕のバンド・メンバーだね。あとチェロリストのアリソン・チェズリーとアメリカで知り合ったんだけど、彼女はとても素晴らしい人だし、次回のUSツアーでは彼女もメンバーとして参加してくれたら嬉しいなと思ってる。今また新しい曲を書いているんだけど、曲作りに参加してもらえないかって、アリソンを誘っているところなんだ。

ちなみに、フガジのメンバーをはじめ、D.C.の友人たちとは今でも連絡を取り合っているのでしょうか。今後また再び彼らとともに演奏する場を持つ可能性はありますか?

Joe:フガジのメンバー全員とは、常に連絡をとっているよ。ブレンダンは前の夏、長男を連れてローマに来てくれたしね。 フガジの、バンドとしての活動がこれからどうなるかは、まだわからないな。僕は、妻と一緒にイタリアで、彼女の母親の介護をしているからね。

最近お気に入りのバンド/レコードなどを、特に新しいものでなくてもいいので、幾つか教えてください。また、イタリアのアンダーグラウンド・ミュージック・シーンに、ZU以外にも面白い人達がいたら紹介してもらえますか?

Joe:最近はストーンズの『Black and Blue』をよく聴いている。しばらく聴いてなかったんだけど、またもう一度しっかり聴いてみようと思ったんだ。他には、サン・ラの『Monorails and Satellites』、ザ・フォールのアルバムを幾つか、リンク・レイの"Fat back"と"Rumble"、そしてワイノのアコースティック・ソロ『Adrift』だね。いつも楽しんで音楽を聴いているけど、それと同時に、常にその曲について研究しながら聴いてる気がするな。現在のミュージック・シーンで何が起こっているかはあんまり詳しくない。正直、イタリアのバンドについてはあまり分からないんだ。ただ、Neoというバンドのライヴは、いつか見てみたいと思ってる。あとローマのViva Santa Clausも気に入ってるよ。それから、僕たちは以前、Orchestre Tout Puissant Marcel Duchampっていうジュネーブで活動しているバンドと一緒にツアーをしたんだけど、彼らは素晴らしいよ。もし彼らのバンにスペースがあったら、ローディーとして一緒にツアーを回りたいくらいだね。


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