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- Stephen Brodsky -



by E-mail, 2010. 1
text by Yoshiyuki Suzuki

約3年間、活動停止状態に入っていたケイヴ・インが、いよいよ再始動! しかもJR・コナーズも復帰したオリジナル・ラインナップで、ファンとしてこれほど嬉しいことはない。彼らは早速、4曲入りEP『プラネッツ・オブ・オールド』を作り上げ、それに復活ライヴの様子を収録したDVDをつけた形でリリースした。そこで聴ける/見れるのは、休止期間中にもメンバー各自が音楽的な歩みを少しも止めずにいた成果を糧に、新たな次元へと突入したケイヴ・インの姿だ。まずは、スティーヴン・ブロッズキーにメールでインタビュー!

「僕をはじめ恐らく4人全員が感じているはずだけど、しばらくケイヴ・インから離れて別のミュージシャンとプレイすることで、はまりこんでしまった古い型から抜け出せたんじゃないかな」

お久しぶりです、ケイヴ・インの活動再開、そして新作の到着は本当に嬉しいニュースでした。さて、まず最初に、そもそも2006年の暮れに活動を停止しなければいけなかった理由について、あらためて説明してもらえますか? やはりコンヴァージで忙しいベン・コラーをそのままドラマーとしてキープしていくことが現実的に難しかったのでしょうか?

Stephen:当時ベンを含むケイヴ・インのメンバーは同じ地域に住んでいなかったから、気軽にスタジオに集まって曲を作ったり出来なかったんだ。それが一番の理由だね。ただベンと一緒にやれたのは凄く良かった。ポジティヴな雰囲気だったり、あの時必要としていたもの全てをバンドに持ち込んでくれたから。今はまた全員がボストン近郊にいるから、やりたいように出来るようになったよ。

次に、活動再開に至る具体的な経緯についてですが、ケイラブがロスから戻ってきて最初に「そろそろまたやろう」と声をかけてきたことがきっかけになったそうですね。あなたや他のメンバーも、まさに今がその時だという感覚を共有していたのでしょうか?

Stephen:うん、最初に言い出したのはケイラブだった。凄くシンプルかつ自然に元に戻ったね。皆で真剣に話したのは「週に1回、全員で集まるにあたって、それぞれの都合をどうすり合わせるか」ってことだけだったよ。

ちなみに、活動停止中にあなた自身は「オクターヴ・ミュージアム」「ペット・ジーニアス」「ストーヴ・ブレッズキー」として盛んにソロ活動を展開していました。付け加えれば、ニュー・アイデア・ソサエティとしてもアルバムを1枚リリースしていますね。これらの別名儀となって作られたアルバム群は、それぞれどのような意図のもとにを制作されたのでしょう?各作品のコンセプトを説明してください。

Stephen:オクターヴ・ミュージアムは僕のソロとして始めたんだけど、曲作りとレコーディングを半分くらい進めてみたところで「バンドでやるって感覚が欠けてるな」と思ったから、ケヴィン(・シャートレフ:Ds、シザーファイト)とジョニー(・ノースラップ:B、ジー・エレクトリック・バスターズ、ハイドロノウト、クラウズ)を呼ぶことにした。良いショウ、クラウズとの楽しいツアーが出来たし、全てがポジティヴな経験だったと思っている。ペット・ジーニアスも同じようにソロとして始めて、JRがやれるっていうから誘って、またジョニーを呼んだんだ。ドラマーが違うから別のバンド、っていう感覚だったな。ペット・ジーニアスとしてはほんの数ヶ月しかやらなかったんだけど、そう遠くない将来にこの名義でまたアルバムを作りたいね。ストーヴ・ブレッズキーは正真正銘僕のソロで、曲も演奏もレコーディングも全部ひとりでやった。後で冷静になってみれば、各曲の振れ幅があり過ぎたかなとも思ったんだけど、ソロをやることで自分の長所短所を見極められたって考えているよ。

特にペット・ジーニアスで、ジョン・ロバートと再び組んだのは今回のケイヴ・イン復活に向けての大きな布石になったのではないかと思っているのですが、実際どうでしょうか?

Stephen:JRがやってくれることになってすぐ、友達として、バンド仲間として、全てが元通りになったし、創作レベルでも凄く良くて、自分達で考えていたよりも早く曲もアルバムも仕上げられた。だからまあ君の言う通りだね。

あなたのソロ活動を含め、活動休止期間の各メンバーの課外活動は、現在のケイヴ・インにどんな影響をもたらしていると思いますか?

Stephen:少なくともここ何年かのケイヴ・インは、ごくごく決まった運営のやり方をしていた。細かいところまで規格化され切った機械みたいで、例えばライヴをやるにしても慣れ過ぎて緊迫感や恐怖感みたいなものを全く感じなくなっていたんだ。そういった雰囲気が創作レベルでの成長を妨げていたんだよ。僕をはじめ恐らく4人全員が感じているはずだけど、しばらくケイヴ・インから離れて別のミュージシャンとプレイすることで、はまりこんでしまった古い型から抜け出せたんじゃないかな。やるべきこととそうでないことの判断をするにあたって、これまでとは違う新鮮な見方を出来るようになったよ。

活動を再開して、すぐに新曲をたくさん作っているようですが、これはソングライティングに関して、創造意欲が物凄く活発になっている様子をうかがわせます。バンドの作曲作業に関して、活動停止以前と比べて何か変わった点などはありますか?

Stephen:よりオープンな考え方をするようになった。メンバーそれぞれに自分が好きでやり易い作曲方法があるけれど、今は全員のパターンを全員で共有出来る。レコーディングは前よりもずっと自由な雰囲気になったよ。こういうやり方にしてみて、今のところ凄く新鮮でエキサイティングにやれているね。

すでに4曲入りのEP『プラネッツ・オブ・オールド』を制作したわけですが、非常に素早くレコーディングしたそうだそうね。すぐに曲を形にすることにはどのような理由があったのか、その真意について教えてください。

Stephen:短時間で良いものを仕上げるっていうのが忙しい皆のスケジュールを合わせていく上で最善の策だったし、(ホーム・レーベルの)ハイドラ・ヘッドにあんまり予算を使わせたくなかったからね。今回のレコーディングではケイヴ・イン結成当時のエネルギーに近いものがあって、それ以降のどちらかというとやり過ぎなものよりもずっと良いような気がしている。

EPの4曲だけでも、どれも違ったタイプで、ケイヴ・インがこれまで以上に音楽性を拡大させている様子がうかがえます。あなた自身、現在のバンドの音楽性がかつてない新しい次元に到達しているという自覚がありますか?

Stephen:作曲プロセスで言えば出来るだけシンプルにやるように心掛けたし、それがきちんと出来たから、この作品が鳴るべき音で鳴っているように感じられるんだと自負している。このやり方はそれ以降の新曲作りでも生かされているよ。

EPとセットでリリースされる復活公演を収録したDVDを見ると、ケイラブにスクリームを全て任せずに、特に新曲"Cayman Tongue"では、2人ともデス声でかけあいをするような場面も見られました。今後はあなたも場合によってはスクリームで歌っていくのですか?

Stephen:単純に、叫ぶことを否定しない方が良いんじゃないかって思ってね。今でも叫ぶのは楽しいよ。創作の戦いに於ける別の武器って感じ。

今後のケイヴ・インの活躍に、おおいに期待しています。この後はどのような展開を予定しているのでしょう? 現時点での活動計画について教えてください。

Stephen:とにかくたくさん曲を書いてレコーディングする。曲自体が僕らをインスパイアしてくれる感じが凄く心地良いからね。


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