譜面台の陰から
>姿勢について<
「一月がもう終わりですね」
と、前回書いたと思ったら一瞬の火花のように2月が終わりです。
火花といえば、ピース又吉の芥川賞小説のタイトルですね。
どうでもいいことではありますが・・・。
今回のテーマを考えていたら、
姿勢ということをよく耳にするようになりました。
けっこう多くの方からこの姿勢という言葉が出ます。
単に姿勢というと、人生訓的なことを思い浮かべそうですが、
ま、ギターを持って演奏するときの姿勢ということですね。
これはなかなか深い問題であって、
言い尽くしてもなかなか奥が見えてこない問題という気がしますが、
とにかく回答がないというのが結論です。
こういってしまうと今回はこれで終了になってしまうのですが、
では、なんか言えと言われるとこれがまたなかなか難しい・・・。
結局姿勢というのは画一された一言で、
結論付けられないというのがあります。
型抜きしてこれね、と簡単にいえないのです。
ことは演奏にかかわることだから皆さん真剣ですね。
適当に流すとバッシングを受けそうなくらい真剣ではあります。
演奏姿勢というのは結構永遠のテーマでもありますね。
まずギターを習いに来て一通りギターの持ち方、
左右の手の位置、またギターを持った時の姿勢など習うわけですが、
この段階ではまさに画一的にいろいろ言うわけです。
いわゆる一般的なことを並べるわけです。
しかし、最初はこの位置でおさまるところが、
いろいろなレベルの曲を練習していくうちに、
これだけではすまなくなってくるわけです。
「どうも弾きにくいのですが・・・」と、という問いが出てくるのです。
一番単純に注意できるのは構えたギターの位置が低いということです。
このギターの構えた位置が低いというのはなかなか難しくて、
この位置を揚げるというのは意外と難しい・・・。
ギターの位置を揚げようとすると、
足台を高くしなければならない。
足台を高くすると左足をけっこう上げなければならず、
腰に負担がかかってくるんですね。
ここからギターレストを使うという発想が出てくるわけですが、
このギターレストの高さが結構また問題になってくる。
顎くらいまで上がってしまい打ち首獄門というスタイルになりかねない。
ギターレストにもいろいろあって調節のしやすいものとしにくいものとがある。
けっこう足の長さにも影響を受けるようです。
足の長さで言えば東洋人は総じて短いと言えるかも・・・。
これはあまり追及してもしょうがないかもしれない・・・。
あと問題になるのが、
ギターのフレットをのぞき込むために起こる猫背状態。
フレットが見えないと押さえられないという話はよく聞きます。
これはもうなんとも解決できない問題です。
確かにフレットが見えないと押さえにくいことはたしかです。
しかし、フレットというのは上から平らにしてみるということはないです。
上から見て押さえるということは仕方のないことです。
ハイポジションになるとほんと恐怖を感じることはありますね。
これはもう練習するときに気を付けていくしかないということしかないですね。
あまりフレットをのぞき込んでとなると肩こりの原因になりますよね。
あまり背中を丸めてると肩が上がってしまい、
必要以上に力が入ってしまうという結果になりかねない。
力が入ってしまい力むと弦の弾き損じや押さえ間違いを多く出しやすくなりますね。
楽器演奏というのは肩に力が入るといいことはないんですね。
ここまでいろいろ並べて、
じゃ、どうすればいいんだということになりますが、
演奏姿勢というのはこれという決定的な結論というのはないですね。
人間というのはいろんな体型、身長など人によって様々です。
画一的にこれと言えないところが苦しいところです。
しかし、何か目安がないとどうにもならないことも事実・・・。
まず注目して欲しいのがギターを構える高さ。
ギターの位置が低いと左手で押さえるとき苦しいです。
特にハイポジションは手首に負担がかかるのと、
和音の音が出にくいということがあります。
隣りの弦に触れやすくなるんですね。
どのくらい上げるかというのはその人によるので、
これはその場で決めていくしかないですね。
あと、フレットが見えないという問題をどうするのか・・・。
基本的にフレットを全く平らにして視界に入れることはできません。
上から水平になってるフレットを見るしかないわけです。
しかし、少しの角度の変化でそれなりには見えます。
この角度は研究テーマの一つですね。
あまりネックを上にすれば左手首が苦しくなります。
まったくの垂直にするとフレットはまったく見えなくなります。
微妙なところですよね。
ギターを構えた時の高さとネックの位置は、
なかなか解決しない研究テーマだとは思います。
しかし、それでも皆さん演奏してるわけで、
いろいろ試しながらもその都度結果は出してるんですね。
その時は、これで良しとしても、
またいろいろなことを経験していくと迷いが出てくるんですね。
これはもうほんとにどうしようもないわけで、
ここまで来ると人間だからという結論に持っていくしかないですね。
ある意味楽器の奥の深さであり、
そこを考えながらあーでもないこーでもないということを、
考えていくということが楽しみでもあるんですね。
すぐに結論が出てしまうことには、
飽きるというのが人間の本質であることを考えると、
常に問題が隠されていて、
それをいろいろな角度で考えていくというのもいいのかもしれない・・・。
そんなこんなを楽しみにしてしまうかどうかというのは、
ギターを楽しむということでは大きいことかもしれないですね。
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