譜面台の陰から
>ギターの音を考える<
ぴあんソロコンサートを終えて、
クリスマス会モードに切り替わったところ・・・。
今回のソロコンサートもいろいろ考えさせられることが多々あった。
演奏がうまいか下手かといえば、
今回は生徒の皆さんの演奏は結構そろっていたと思う。
あの状況であれだけ弾ければ拍手ものだと思う。
やはり人の顔が目前に迫った状態で演奏するのは大変。
それだけのキャリアを積んではきたということだろう。
やはり失敗しようがうまくいこうが、
とにかく場数を踏むということはけっこう大事なことだと思えた。
人前で演奏するというのは、
いまある実力を底上げするにはいい機会なんだろう思う。
金氏の演奏も長く聴いてきましたが、
今が一番バランスがいいのではないかと思えた。
音にも磨きがかかってきていて、
ギターの音の魅力をよく伝えてると思う。
一番普通のアマチュアと違うところは、
やはり音だろう。
プロとアマだから違うのは当たり前と言えば、
もうそれはごもっともで当然となるところだと思う。
しかし、ちょっと引いて見てみると、
実はここのところが一番プロに近づける部分ではないかと思う。
技術的にはもう逆立ちしようがしまいがどうしようがなかなか近づけない。
まず無理だろう。
しかし、音に関してはタッチを研究することで、
かなり近づけるのではないだろうか・・・。
タッチといって漫画ではないですよ。
弦を弾く時の指先の当たり具合です。
これは人それぞれいろいろな形があると思う。
そこで弦を弾く時の当たり所また爪の長さ形。
一つ一つ吟味していくことによっていろんな音が出来てくると思う。
音に関していえば弦によっても大きく違ってくると思う。
弦にもいろんな性格があって、
銘柄によって随分違った音になる。
ギターが弦楽器だということを考えてみると、
どういう音を出そうかということが選べる楽器だと思う。
要するに自分の好みの音を出しうるということだ。
その音といおうことに関していえば、
先に書いた、爪の形、長さ、弦に対してどうタッチするか・・・。
金氏の今回使用した弦は細かく銘柄が変わっていて、
非常に気を使っていることが分かる。
なんとなくボケっとしていてあのような音が出せてるわけはなさそうだ。
コンサートの時に配ったミニガイドにも書いたが、
研究してるのがよく分かるし、
参考にしてもいいところだと思う。
またもう一つの違いが音量。
ま、楽器が違うと言えばそれまでだが、
それにしてもかなり差が大きい。
ここまで楽器の差って大きいのかなとわたくしは思いました。
まあ、もちろん楽器の差を全く無視していうことはできないが、
少なくとも今回のコンサートほどの差が出るとは考えにくい。
なにが違うのか・・・。
楽器が違うと言って終わりにするのではなく、
もう少し音量を出せる方法を考えてみてもいい。
まず指先がしっかり弦をとらえてるかどうか、
爪と指先のどのくらい効率よく面積を使っているのか。
だいたいしっかり弦をとらえられてない場合がほとんどだと思う。
本番演奏となれば緊張感が加わるから、
余計にしっかり弦をとらえて弾くのは難しくなる。
力任せに弦をひっかいても音量というのは出ない。
力を抜いた状態で爪と指先の面積をどう広く弦に当てていくのか・・・。
これは音を考えるうえではかなり重要なテーマだと思う。
そこに弦の要素が加わってくる。
自分のギターにどの弦が合うのか、
自分のタッチにどの弦が合うのか・・・。
折に触れてそういうところで足を止めて、
研究してみてもいいのかもしれない。
ギターは音を自分なりに作れる数少ない楽器だと思う。
ギターを弾く楽しみの一つにこれを加えていければ、
ギターという楽器の面白さをもう一つ作ることが出来ると思う。
ギターの音ということにもう少し気を止めてもいいのかなと、
いきなり気温の下がって寒くなった夜に思いめぐらしてみました。
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