譜面台の陰から
>ど忘れ!<
そろそろクリスマス会が迫ってきてますが、
これからが練習の本番になっていくと思います。
本番で演奏となればだいたいは暗譜で弾くことになると思いますが、
そこで一番怖いのど忘れ・・・。
曲の演奏途中で忘れてしまうというのは、
時としておこることではありますが、
これは演奏する時の恐怖の一つだと思います。
このど忘れというのはいろんなところで起こるわけで、
予想することの難しいものの一つです。
予想したところというのはだいたいクリアできてしまって、
まさに想像もしてないところでど忘れする・・・。
これがほとんどだと思います。
発表会を長く開催していると、
それこそいろいろなど忘れに遭遇することがありますが、
まあ、なんと言っていいのかこればかりはかける言葉も難しい・・・。
曲の最後の数小節を残してパタッと忘れてしまう・・・。
また、弾き始めて途中まで完璧に演奏出来ていて、
突然ピタッと忘れてしまう・・・。
これは結構聞いてる方も恐怖を覚える瞬間といえる。
今までプロの演奏会を含めていろんなど忘れを見てきましたが、
どうしてこんなことが起こるんだろうと思いが浮かびます。
当然人前で演奏するとなれば長い間練習を重ねてきてるわけで、
レッスンにおいてもある程度大丈夫というところで本番の演奏となるわけです。
そこで起こるど忘れというのはどういうことなのだろうということです。
まず、ど忘れしてしまう個所というのは、
曲のどういうところが多いのだろうか・・・。
ど忘れしてしまった方の話の中で一番多いのが、
なんでこんなところでという箇所。
なんでこんなところ、というところというのは、
だいたいとくに練習で問題になるところでもないというところ・・・。
なぜとくに練習で問題のないところでど忘れが起こるのだろうか。
ところがこのなぜこんなところでというところで、
ど忘れは最もおこりやすい・・・。
一曲を演奏するというのは、
まず楽譜を見た時にストレスを感じる。
けっこう音符が混んでて難しそうだ・・・。
これは楽譜をぱっと見た時に感じることだと思う。
発表会で演奏するとなれば、
だいたいは少し実力より難しい曲を選んで練習をする。
そういう曲というのは、だいたいかなり練習しないと弾けない部分と、
特に今までとレベル的に難しいということはなく、
普通に音符を見るがまま弾けてしまうところの組み合わせになってると思う。
要するにストレスのかかり方にむらがあるということだと思う。
曲を暗譜する時というのは、
だいたいストレスのかかるところから覚えていくと思う。
見てなんでもなく弾けてしまうところというのは、
なかなか覚えられない個所でもあるわけだ・・・。
このストレスの強くかかって覚える個所というのは、
印象としても強くのころところで、
こういう個所というのは繰り返し練習もされていて、
まず忘れることの少ない個所だ。
逆に何でもなく弾けてしまうところ、
特にストレスを感じることもなく弾きとおしてしまう箇所。
こういう個所というのはそもそも練習している時に、
強いストレスというものがかからない。
その分覚えるのが結構大変な箇所だったりする。
しかし、覚えてしまうと演奏する流れで困難ということもなくなってしまう。
要するに印象が薄い部分となってしまう。
印象の薄い部分というのは印象の強い分部に比べて、
指というのは動きを覚えてないものなのだと思う。
では、このストレスがかからないところを、
ストレスをかけて覚えるにはどうしたらいいかということになる。
いろいろな方法があると思う。
一番一般的なのはそのフレーズを逆から覚えるということがある。
なんでもないところというのは普通に弾けばやはりなんでもないわけで、
そこにストレスを持ち込むとなれば、
逆から覚えていくのが一番の方法といえる。
非常にストレスがかかり非常に印象深くなる。
ストレスがかかると脳には危険個所としてインプットされる。
それだけど忘れする危険性は回避されるということだ。
一曲を完全に弾くというのは実際なかなか難しい。
ミスの中でもど忘れするというのは、
嫌なミスの筆頭といえるかもしれない。
ど忘れのメカニズムというのはそう単純なことではないかもしれない。
しかし、こんなところに危険を回避する手だてがあることも事実。
ど忘れの危険なフレーズを抜き出して実行してみてもいいのかもしれない・・・。
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