譜面台の陰から
>大切にすべきもの<
大切にすべきもの・・・。
若干情緒的な言葉で始まりますが、
ギターを習いに来て弾けるようになるためには何が大切なのか・・・。
レッスンに来ることが重要であるのは当然なわけですが、
ただ通ってくるということだけではなく、
このレッスンというものをどう使いこなしていくのか、
これも実は重要な要素の一つなのです。
レッスンを使いこなすというのはどういうことだろうか・・・。
一面的に見ればレッスンに通ってきて弾き方を教わって、
弾けるようになればそれでOK!なわけですが、
上達していく過程というのは、
まさに波乱万丈の人生の縮図みたいなところがありそうです。
少し大袈裟な表現ではありますが、
なかなかどうしてミニミニ波乱万丈という気がします。
こういう習い事というのは、
今日来て明日結果が出るということはないです。
だいたいは横の時間軸に沿っての日々の経過が必要になってきます。
例えば4時間の時間があるとする、
この4時間をいっきに練習するということは、
縦の時間軸で一日で練習したということだと思う。
これを横の時間軸にして30分を8日に分けて練習したとする。
同じ時間練習したことにはなるのですが、
縦の時間軸にして4時間より、
横の時間軸として8日のほうが上達するのです。
4時間を8日続ければいいのではないか、
くたびれるだけでほとんど効果はないだろう。
人間はくたびれた分だけ休まなければならないから、
休んでいる間にすべて消えてしまうということになる。
少しづつ常に刺激を与えてるということが、
一番大事ということになる。
刺激がなくなると刺激を受けていた部分というのは、
確実に退化していき最終的には反応しなくなってしまう・・・。
要するに忘れた状態になるわけだ。
しかし、そうは言っても社会人として、
また学生にしても塾に行ったりと忙しい現代。
毎日、判で押したように決まった時間を練習するというのは、
現実での生活の中では難しい・・・。
刺激を途切れさせることなく、
持続的に行うにはどうしていったらいいのか・・・。
ここで出てくるのが、
レッスンというもののもう一つの意味だと思う。
レッスンに来れば先生という存在がいて、
その前でとにかく上手くも下手もギターを弾くわけです。
その時、漠然と何も感じないで弾ける人というのは、
そうはいないと思う。
とりあえず多かれ少なかれはあるにしても、
緊張感が生まれるわけです。
この緊張感というのは非常に大切な人間の生理的現象なわけで、
この緊張感の中で指は動かされていくわけです。
ま、別のことで言えば、
セールスであれば口が動き、
やり投げの選手であれば腕が大きく動き、
技術者であれば指先が動くわけです。
緊張感がゼロになれば対象とすべき反応もゼロになるのです。
この緊張感を定期的に自分に与えることで、
演奏する技術というものを上達させていくことができるわけです。
レッスンということの意味には、
そういうことだ多分に含まれてるわけです。
しかし、忙しい現代において、
そうそういつもいつもギターを定期的に規則正しく、
練習というのは出来ないのがふつう・・・。
では、唯一定期的に大きな刺激を与えられるのは、
レッスンということになる。
そう考えてみるとレッスンに通ってくるという意味も、
ずいぶん違った面を見ることができると思う。
練習してるかしてないかは確かに重要な面ではあると思いますが、
その面だけけではなく、
もう一つ見る麺を加えるとまた違って、
レッスンというものが見えるのではないだろうか・・・。
左の面で見ることも大事ということと、
同時に右の面からも見られれば、
ずいぶん幅を持ってレッスンというものを、
うまく使っていけるのではないかと思う。
練習してレッスンに来るはもちろん大事なことではあるけれど、
練習できなくてもレッスンに繰るも大事なことだと言える。
レッスンというのは、
最も定期的に刺激を受けることのできる最大のものだからです。
レッスンをうまく使いこなしていける人は、
やはり上達していく・・・。
上達の速度が速いか遅いかは関係なく、
確実に上達していく。
長年教室でレッスンをしていてこれは確信です。
ギターを弾いて上達していくには、
自分のレッスンを大事にしていくというのは基本だと思う。
自分のレッスンを自分でしっかり使いこなせた人。
上達してる人には共通してることだと思う。
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