譜面台の陰から



                   


                          >上達について(V)<




 
これまでにも上達ということについては、

いろいろ書いてきたと思いますが、

これはなかなか難しいテーマであり、

上達の要素というのも多岐にわたっていることも確かです。

ひとつの方向だけ見ていては、

なかなかわからないことも多いのも確かです。

かといってあまりに多方面をいっぺんに見てしまうと、

これもまた難しくすることも確かです。

こういってしまうと、

「じゃ、どうすりゃいいんだ」的な言葉が返ってきそうです。

要するに混乱するという状況ですね。

もう少し簡単にまとめられないかと、

最近考えてはいたのですが、

ひとつ非常に経過がよく似ているスポーツに思い当りました。

陸上競技の三段跳びです。

三段跳びというのは、ホップ、ステップ、ジャンプ・・・。

という三つのプロセスを踏んで結果が出てくるスポーツです。

走り幅跳びだと一回のジャンプで結果が出てきます。

これはもうほとんど才能がものを言いそうです。

個人差というのを埋めるのは一瞬のことだけに難しそうです。

これは上達していくというプロセスに当てはめるのは、

かなり無理がありそうです。

瞬間性が求められるものというのは、

より才能的なものが必要と考えられます。

上達のプロセスを考える上においては、

時間の単位が短すぎます。

三段跳びが長いかというと、

それは走り幅跳びに比べてということになります。

それに三段跳びというのは、

最後のジャンプに至るまでに三つプロセスがあります。

助走、ホップ、ステップ、ジャンプ・・・。

もちろん競技である以上、

ここで論じられほど簡単なものでないことは確かです。

協議の細部は省略して。

見えるところであてはめてみたいと思います。


 上達をホップ、ステップ、ジャンプに当てはめていってみると、

ホップの部分というのは上達というジャンプを目指して、

教室の門を叩くところぐらいがあてはめられると思います。

このへんまではだれであっても差はなさそうです。

教室等のはいつでもだれでも入門者の方歓迎です。

ただ実際に足を運ぶかどうかは、

やはり個人のエネルギーにかかっていることは確かです。

ホップで教室の門を叩いてレッスンが始まるわけですが、

ここからステップの段階に入るわけです。

実はこのステップの段階で、

大きく個人差というのが出てくるように思います。

 このステップの段階で何をしてきたかで、

ジャンプの高さと距離が決まってくるというわけです。

しかしだいたいこのステップの段階にいる時というのは、

よく見えていないのが実際です。

ジャンプした後にステップのことが見えてくるものです。

このステップの段階で何をしてきたかで、

だいたいジャンプの後のことは決まってくると思われます。


 そしてこのホップ、スッテプ、ジャンプというのは、

実は一回そのプロセスを踏んでジャンプした後にも、

何度となく続いていくことなのです。

いわゆるその後もその後も繰り返されるということです。

ただその都度レベルを変えて繰り返されるされるということです。

なんだか気が遠くなるような話ですが、

まあ、どんなことでも人間生きてる限りは、

こういうことの繰り返しという気はします・・・。


 特に始めてからのホップ・ステップ・ジャンプのプロセスは重要と考えます。

このステップの段階のプロセスは重要な要素が詰まっていて、

次に来るジャンプに密接にかかわると思われます。

ステップの通過後のジャンプが意外に低かったとか高かったとか、

まあ、これもよく遭遇する場面ですね。

いろいろ見てみるとステップの段階というのは、

極めて重要だということが分かります。



 
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