譜面台の陰から



                   


                      >2011、弾き初め会後記<





 
書道の世界では書初めというのがあり、

武道の世界では初稽古というものがある。

だいたい正月明けに行われるもので、

年頭に当たって、

その後の一年気を引き締めていこうという、

決意表明も根底にあると思う・・・。


 わが教室の弾き初め会も始まった当初は、

4〜5人が集まってそれぞれ一曲弾き、

またギターに関する資料などを、

聴いたり見たりするころだった。


 いまでは10人前後が、

コンスタントに集まってくるようになった。

特に強制ということもなく、

集まれる人が集まるということで開催している。

やることもそれほど当初から変わっていることもなく、

まあ、持ってきた曲を弾いて、

後は普段見ることのできない映像などを見るようなスタイルだ。


 要するにテーマを決めてやろうという会ではないということだ。

逆になにか強制力のないところで、

イマジネーションを発揮するというのが、

難しいということであれば、

こういう自由なことのできる場所ということを前提にすると、

まず考えられるのが、


 「以前練習してそのまま眠ってしまっている曲を、

再び掘り起こして弾いてみる」


また、「気に入っている曲を発表会だけでなく、
こういう機会にもう一度演奏しておく」

「発表会、クリスマス会でうまく弾けなかった曲を、
再度演奏してみる」

もっと単純に「好きな曲の練習の場として演奏する」

「これから人前で弾かなければいけない曲の、

リハーサル替わりとして演奏してみる」


 いろいろな可能性を考えることが出来る。

ただ、なんといっても、

お正月すぐ後ということではあるわけで、

完璧というのは無理と考えるのが普通だ。

特にテーマがないということは、

そんなことを考える必要もないということだ。

とにかく最後の和音まで弾こうが、

とにかくの目標でいいのではないかと思う。


 もう一つ+αの参加理由として直近のクリスマス会に、

なんらかの理由で出られず練習してきた曲が弾けなかった場合、

ここで演奏するというのも一つの方法だと思う。

機会は最大限利用するというのがここでは大事ということだ。


 それにしても正月の後に、

気分が緩みきった後で参加というのもなんかいま一つ・・・。

という向きもあると思う。

それこそ気持ちの持っていき方一つだろう、


 どっちにしても去年一年間練習はしてきてるわけで、

その練習してる曲を弾いてみるということでいいと思う。


 特にテーマがないということは、

特に完ぺきを求められるわけでもないということだ。

ただ楽譜を見ながらでも弾いた曲は、

必ず後につながることを忘れてはならない。

刺激をしないと反応しないという人間の特性を考えると、

お稽古事をやっている限り、

どこかで刺激をすることを忘れてはならないだろう。


 人前で演奏する機会が一つでも多くこなしておくことは、

絶対に無駄にはならない。

譜面を見ても半分暗譜で半分楽譜を見る状態でも、

kまわず人前に演奏をさらすというのは、

結構後後に大きな意味を持ってくると思う。


 こういうお稽古事は数の勝負だと言われている。

書道であれば書いた枚数。

一枚書いたのと十枚書いたものが、

同じということは絶対にないことだと思う。

これは書道に限らないと思うが・・・。


 人前にギターを持って出る機会を活用しないては、

実はないと思う・・・。

一歩先んじるということは意外にこういうことなんじゃないかと思う。

無理に参加することはもちろんないということを前提としてだ・・・。





 
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