譜面台の陰から



                   


                          >上達について(二)<





 アルぺジオコンサート、

クリスマス会と教室の年末行事が迫ってきた。

9日3日には、「アンサンブルヴェルデ」が、

日本合奏フェスティバルに参加してきた。

場所は「品川きゅりあん大ホール」

ここは巨大な空間という感じで舞台が広く、

普段ギターでこの舞台立つことは不可能な空間だ。

では、話を本題に戻して、

上達するということを考えてみたい。

前回やはり上達について書いたことがあるが、

それとはまたちょっと違う視点から見てみようということだ。

さして変わらなくなる可能性も大いにあるのだが・・・。


 上達していくということに大きな意味を持つのが、

イマジネーションの拡大ということがある。

まったく最初にギターを手にした時に持っている、

ギターに対するイメージというのは、

ほんとに小さいものでちょっと何か弾ければいいな、

また、歌う時に伴奏ができればいいなというところが、

ギターを弾こうというイメージの出発点だと思う。

そこからレッスンとのかかわりで、

徐々に具体化していく弾くという行為の中で、

実際にギターから音を出すことで、

また初期のイマジネーションというのはすでに広がっていて、

小さいながら一歩前進したといえる。

弾ける範囲が広がってくると同時に、

イマジネーションというのは広がり続けていくわけだ。


 しかし、ある程度のレベルに達したてギターを弾くという手段が、

自分のイメージを具体化するということが実現してくると、

そこからイマジネーションを、

どうやって広げていくかが問題になってくる。

そもそも個人の中で持っている、

ギターの世界に対するイマジネーションというのは小さなもので、

初期のギターが弾けたらいいなの域をそれほど出るものではない。

しかし、弾ける範囲が広がってくると、

その初期のイマジネーションの中だけでは、

とても収められるものでもない。

もしそこで初期のイマジネーションの中に閉じ込めてしまえば、

そこで上達は完全にストップしてしまうだろう・・・。


 上達というのはイマジネーションを広げることによって、

そこに到達するために練習努力することで、

技術はあがっていくものだ。

これはギターに限ったことではないかもしれない。

小さなイマジネーションの中では、

小さな努力しかできないのが人間だ。

イマジネーションを広げることで、

一人一人の出来るための努力を大きくすることができる。

要するに可能性を広げることができるということだ。


 ではイマジネーションを広げるには、

どういう手段が考えられるだろうか・・・。

ある程度弾けるようになったら第三者の演奏を聴いてみる。

また単純に演奏している姿を見る。

ここで自分にないところを発見できれば大きな収穫だ。

自分ない「良いところもダメなところ」も含めてだ。

疑問に思うところが発見できればなお有効だといえる。

この疑問についての考察と解決が上達には有効だからだ。

発表会などは聴く、見るでは一番有効な手段だと思う。


 普段得られない情報の宝庫と言えるだろう。

少し大きく言えば発表会というのは、

自分が上達できるチャンスというのを、

巨大なエネルギーとして取り込むことのできる、

大きなチャンスと言えると思う。


 もう少し前進してきて上達してきたものを、

さらに大きくするにはどうしたらいいだろうか・・・。

発表会レベルから、

より大きなイマジネーションを得ていくにはということだ。

これはプロのコンサートに足を運ぶことが一番有効になってくる。

ここからさらに大きなイマジネーションを膨らませていければ、

また技術は伸びていくことができる。

広がったイマジネーションを表現するのに、

必要な技術を得るために練習できる。

広がったイマジネーションを表現するための曲にチャレンジできる。

それが今も輝実力より大きなものであれば、

それだけに見合った練習することができる。


 人間というのは生存するために、

自己実現という本能を常に持っていて、

これはかなり強烈なものと言われている。

生存にかかわる感性はそもそも強いものなのだ。

イマジネーションというのは、

その自己実現ということと深く結び付いている。

ということは自分の中のイマジネーションという広がりの中で、

そこで自己実現しようとする意思は、

かなり強固に持つことができるわけだ。

そう考えるとイマジネーションの広がりによって、

高くなった目標に向かっては頑張れるということだろう。


 逆にイマジネーションの広がりが小さなままであれば、

上達の幅も小さなものになってしまう。

上達のためにイマジネーションを広げるということは、


☆弾く

☆聴く(見る)

☆参加する


 この三つが重要だと言えるのではないだろうか・・・。

最初に登場した、

「アルペジオジオコンサート」
「クリスマス会」

今年前半に開催された、

「ギター室内楽コンサート」
「教室発表会」

 これらはイマジネーションの広がりに有効なものだと思う。

もう一つギターには複数の人と合奏できるという、

大きな特徴を持っている。

これもイマジネーションを広げる有効な手段だと思う。

やはりイマジネーションを広げることに有効なことには、

まず参加しないとだめだと言えるのかもしれない・・・。




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