譜面台の陰から


                 >名曲を弾くこととは…<


 今年もオミクロン株とともに始まったわけですが、

コロナウィルス騒動も今年で3年目。

なんだかうんざりするような事態が続いてます。

専門家の予想として、

この状態は来年の少なくとも4月まで続くというお話です。

なんだかまた一段気分が落ちるようなご宣託ですよね。

まあ、こればかりはどうにもならないことではあります。

こういう事態にはギターの音色って合うのかもしれないですね。

 ここのところ生徒さんの間でも名曲、

大曲に挑戦する方が増えてきましたよね。

それだけキャリアを積んできたということで、

これは非常にいいことだと思います。

ギターにはたくさんの名曲があります。

その中の曲を弾けるようにするというのは大変なことではありますが、

弾けたときには大きな達成感がありますよね。

しかし、You Tubeなどを参考にしてる方が結構いるんですね。

You Tubeの演奏が悪いとかそういうことではないのですが、

大体は凄い演奏なのです。

普通の人が弾けないような形で弾くからアップするのだと思います。

それはそれで一つのポリシーではあると思うのですが、

もんだいはそのYou Tubeの情報をうのみにしてしまうということです。

You Tubeの演奏というのは、

ほぼ全部演奏する可能性を上げてしまってます。

演奏するという行為のハードルを上げてしまってるということですね。

その上げたハードルをクリアすることが当然だと思ってしまうところに、

ギター界を取り巻く怖さがあると思います。

You Tubeに上げられるプロの演奏というのは素晴らしく、

またハイアマチュアの方の演奏も素晴らしいものが沢山あります。

しかし、その演奏のハードルは高く、

普通のアマチュアが到達することは不可能でしょう。

しかし、一度刷り込まれたイメージというのは覆すことが難しく、

当然そのようには弾けないわけですから、

演奏することをあきらめてしまうんですね。

この状況というのは、

クラシックギターのすそ野を広げるということにおいても、

実はかなり問題なんですね。

弾けるだけの曲を弾いてしまえば、

後はハードルの高い曲だけが残っていくわですよね。

そこで諦めてしまう人が結構な数いると思います。

昭和の時代には一時、

ギターファンでどこもあふれていた時代があります。

しかし、一時の流行が下火になるように、

その方たちはいなくなってしまいました。

辞めるべくして辞めた人も多くいたとは思うのですが、

限界を感じて放り出した人も数多くいたと思います。

あまりの難曲を前にしては無理があると思いますが、

かなりの曲でハードルを下げれば、

演奏できる曲ってかなりあると思います。

名演奏家の演奏に近づけられないと、

ダメみたいなとらえ方をすれば、

それは無理に決まってますね。

そこで諦めてしまった人って多いと思いますね。

結果クラシックギターのファンを、

減らし続けたようなところがあるんですよね。

鑑賞するということと実際に演奏するということには、

一つ壁があるんですよね。

アマチュアの方が実際に演奏するということは、

自分に合わせて演奏することが重要なんだと思います。

You Tubeなどにアップしてあるテンポはまずないものとして、

自分のテンポを定める。

プロの演奏家のテンポで弾ければその瞬間あなたもプロです、

ってなことになりかねないですが、

まあ、無理ですね。

自分のテンポで名曲を弾く。

それで曲の価値が下がったり上がったりはしません。

音楽はそもそも一人一人が楽しむものです。

プロの素晴らしい演奏にはあこがれは持つのは当然ですが、

憧れは憧れなんですね。

ビートルズに憧れてもビートルズにはなれません。

でも、曲を弾いて楽しむことは誰にでもできるんです。

ビートルズのように演奏できなくても曲の価値は下がりません。

プロの演奏のように弾けないと曲の価値が下がるという、

間違った意識がどこかで刷り込まれるんですね。

これはギター界に限らず一般音楽の世界でもあることのようです。

刷り込まれた先入観にとらわれている限り、

ギター演奏を楽しむことはできないんじゃないかと思います。

最近聞いた話ですが、

You Tubeで見た演奏のように弾けないと、

意味がないなどと言っている人がいるという話を聞きました。

You Tubeにこだわるほど意味のないことはないんですけどね・・・。

僧侶の修行のように演奏をとらえるのではなく、

自分の持ってる世界でしっかり弾けるようになることが重要ですね。

テンポなどをいくら追いかけてもダメです。

自分の音楽の世界を表現するための練習であり、

舞台発表なんだと思います。

自分の世界で演奏することで、

曲の持っている評価が下がることなどありません。

自分の世界で演奏するための練習でなければいけない。

プロの演奏に近づけるための演奏であってはいけないと思います。


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