譜面台の陰から


                    >一つ見つける<


 クリスマス会も近くなってきましたね。

参加する皆さんの練習は進んでるでしょうか。

これから追い込みって感じですよね。

 これから演奏するということより、

演奏したということについて書いてみようと思います。

発表会とか演奏会とか、

まあ、場数を踏んで演奏するということはあるんですね。

演奏した後の喜悲こもごもということも、

結構、恒例行事のようにはなってるわけです、

 そんな中でいつも気になるのが、

うまくいった演奏、うまくいかなかった演奏。

完璧にうまくいくなどということはそうはないことですよね。

うまくいったかいかなかったったなどということは、

まあ、どうでもいいことなんですよね。

人前に出ての一発演奏で、

そうは完ぺきには弾けないと思うのです。

もちろん目指すは完璧演奏なんですが・・・。

人間何事においても完璧を目指すというのは、

心のどこかにあるんですね。

でも完璧というのはそう簡単ではないですし、

まあ、自分一人の練習の時にあるくらいですよね。

自分一人の時の完璧な演奏を、

ステージにおいても再現しようというのが目標だと思います。

しかし、人を前にしての一発演奏で完璧は難しいです。

それができるからプロという人たちがいるわけで、

それを普通の愛好家が追いかけて、

一喜一憂してもあまり意味がない。

普通の愛好家にとって一番大切にしなければいけないのが、

こういう演奏になったのは、

なぜかという問いかけだと思いますね。

そこにはいろいろな要素が存在すると思います。

そのいろいろある中で一つ的を絞れれば、

次につながるんですよね。

あれもこれもすべてを見てしまうと、

結局、何も得るものはないということになりかねない。

このいろいろある中で一つに絞れるということ、

これは結構重要なことで、

いろいろ考えを巡らせていくうちに、

なにがなんだか分からなくなって、

結局、元に戻るということが結構ある。

もとに燃え追ってなんとなく納得して終わりなんて、

あるあるじゃないですかね。

なぜ不安なところがうまくいったか、

なぜなんでもないところで失敗したか・・・。

いろいろ思い浮かべて考えていくと、

それこそあらゆることが百出ですよね。

百出したことを一つ一つ手繰っていくと結局元に戻っていた、

なんてことが結構な数、経験してるんじゃないですかね。

なんとなくうやうやになっ手次なんてことが、

普通にありえたりするわけですよね。

そういうことではなく失敗、成功を次につなげていくには、

いろいろある中で一つを抽出できるかどうかですよね。

一つに絞ってしまうとなんだか不安なんて声もありますが、

まあ、それですべて終わりになるわけではないので、

まず、しっかりと一つのことを柱に立てて、

その柱を中心に据えて次を考える。

ここで思い出されるのが、基本にかえれという言葉です。

基本というのは、おおよそ一つのことから始まっていきますよね。

進んでいけばいろいろ、いろいろ出てきて、

今があるってな具合になるんですね。

基本の時は一つを考えていればよかったのが、

進むにつれていろんなことが出てきますよね。

でも、基本は一つですよね。

そう思うとどんなに上達しても、

次につながるポイントというのは、

一つしかないんじゃないかと思います。

一つのポイントをクリアしながら、次のポイントに一段上がっていく。

この繰り返しで上達していくと思います。

あっちのポイントこっちのポイントと渡り歩いてしまうと、

結局、一段も上達という階段を、

登ってないなんてことが起こったりしますね。

人間ってやはり一段づつしか上達というのは、

できないんじゃないですかね。

一足飛びに何段も上達したように思う人がよくいるんですけれど、

よく見てると一足飛びに南岸も登った分だけ、

しっかり降りていたりするんですよね。

結果、元の場所に鎮座したりしてます。

一つの演奏で、良くも悪くも一つの理由に絞って見てみてください。

一つのことなら結構しっかり修正もできるんですよね。

一回一回の演奏を有意義にするということは、

ひとつづつ上達の階段を上っていくということですから、

どんな失敗でもしっかり一つの理由にしばれれば、

次につなげることはできるんですね。

クリスマス会の演奏を楽しみに聴きたいと思います。


          メニューへ

           topへ