譜面台の陰から



                    >練習は、です。<



 
9月の終わりころになっても、

なかなか夏の暑さから解放されないですね。

今年は夏の高気圧の引っ込みがなかなか落ち着かない状況です。

引っ込んだと思うとまた出てくるというしぶとさなんですね。

10月に入ったらぐっと秋らしくなってほしいです。

 少し涼しさも出てきたところで、

年末に控える演奏の練習に、

そろそろ本腰を入れていくころだと思います。

独奏の練習アンサンブルの練習、弾き語りなどもありますね。

「よく練習しましょう」とはよく聞く言葉。

しかし、この練習という言葉は実はものすごく範囲が広すぎて、

ほぼなんの役にも立たない言葉なんですね。

初めて曲を決めたときは良く練習しましょうとは言いますね。

練習の最初だから意味が分かる言葉です。

練習していけばそれなりに弾けていくわけですが、

弾けてきてからもよく練習しましょうというと、

これはもうほとんど右から左へ抜けていく言葉なんですね。

 練習してるところに練習しましょうと言ってもさして意味もないんですね。

しかし、全体の音の流れを把握してきた段階では、

練習する本人がどういう練習をするかは重要です。

一曲というのは、音符が並んでることには違いはないんですが、

そこにリズム、テンポが含まれてるんですね。

もっと広げればいろいろきりなくあるのですが、

まあ、あまり広げてもここはあまり意味がないので、

ぐっと狭めて考えてみたいと思う。

まず練習してきて曲を通せるようになったら、

テンポを確認する。

均一に一定のテンポで通せているかどうかですよね。

ここでは曲の持つテンポとは関係なく、

あくまでも自分の今最初から終わりまで通せるテンポです。

どんなにゆっくりでもとりあえずはいいんです。

次にリズムです。

リズムというのは音符の長さで表されてますから、

その音符の長さが今弾いてるテンポに合っているかどうかですよね。

これが一番あいまいになりやすいので特に注意しなければいけないですね。

まず全体を通せるテンポで練習する。

そして、そのテンポの中でリズムを整えるための練習をする。

ただなんとなく曲を通して練習していても,

さして上達はしないんですね。

曲を通せるようになったら、

そこからまず何を見ていくかが大事なんじゃないかと思います。

テンポについても今はYou Tubeからの情報があるから、

非常に難しくしてますよね。

You Tubeの情報から弾けないテンポで弾いてくるので、

そのテンポの修正から入るという感じです。

これに相当な時間を費やしてしまって、

まあ、そこまでっていうことが少なくないですね。

You Tubeの情報がすべてなんてことは金輪際なしです。

 情報というのはまず集めるというのはありだと思いますが、

集めたら一つ一つをゼロにして、

そこから先生、もしくは周囲のなどのアドアイスなりを、

取り入れつつ自分の世界観を構築していくというのが、

正解じゃないかと思います。

他人のテンポが自分にフィットしてるかどうかというのは、

まず疑ってかかったほうがいいですね。

まったく合っていないというのが100パーセントでしょう。

自分に合ったテンポでしっかり練習する。

まず大枠ではテンポです。

その中でリズを整える。

また、なかなかうまく指が運べないところを練習する。

難しい指の運びは良いゆっくり練習することが大事ですね。

しっかり指が運べるテンポまで落として練習することが大事ですよね。

強引になんとかしようとしてもまず無理じゃないかと・・・。

強引に練習して本番でうまくいったというのは、

今まで見たことがないです。

上手くいかないまんまですね。

 11月にはゲストを招いてコンサートを開きますが、

そこで何を見るのかというのも大事ですね。

プロはなぜプロかという理由があるんですね。

才能があるからという一言では片付かないです。

才能があるから何もしないでいるわけではないですよ。

 自然なテンポ、自然なリズム、自然な姿勢、

自然な左手の動き、右手の動き。

自分にとって自然な流れとはなにか・・・。

コンサートで見る目、聴く耳。

上達に必要な要素が目いっぱい詰まってるんですね。

なにをどう練習するかを、

もう一度見つめなおしてもいいかもしれない。

それができたところから結果が出てくるでしょうね。


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