譜面台の陰から
>上手くいく演奏のポイントは<
今年も発表会までもう少し。
そのためのリハーサル会もありました。
リハーサルなので特にうまく演奏する必要もなく、
今の自らの演奏する状態を知るというところでしょうか。
ミスから学ぶということを目標にしてるのですが、
大きいミスから細かいミスまで、
ミスにもいろいろ種類があるんだと思いました。
これから発表会までの練習を、
どうしていくのかの指針になればこれも有効ですね。
ミスして見えてくるものもあると思うので。
練習もここまでくるとだいぶ煮詰まってきていて、
なにをどう練習しようかなという思いも出てきますよね。
少し整理をしてポイントを書いてみたい。
まず一番にあげたいのがテンポ。
楽譜を見て音符を音にするというのは皆出来てるんですね。
これができてないと一つの音楽として成立しないですよね。
一つの曲をできるだけ楽譜通りに再現したいというのは、
共通する思いなんですね。
しかし、これがなかなか思うようにいかないのが演奏なんですね。
練習の時はそこそこうまくいってる感じがするのに、
発表会の舞台で演奏してみると、
どうもあのよかった演奏は、
どこへいったんだという状態になることが多いですよね。
人間というのはコンピューターや機械ではないので、
その置かれた状態で気分というか感覚というか、
大きく動くことが多々ありますよね。
いやにうまくいったりいかなかったり・・・。
なぜ?
と、思わず自分に聞いてみたくなるようなことが結構ありますね。
人間の感覚というのは、
その置かれた場所の環境に結構大きく作用されるんですね。
自分の部屋で自分の世界で演奏した時が、1とすると、
環境が変わる舞台とか人前に出たりすると、
1だと感じていたものが、2になったり3になったり、
極端な場合は、5ぐらいまで変化してしまうこともありますね。
この狂ってしまった自分の世界が、
その場ではなかなか自分の中で理解できないんですよね。
結果、問題なく弾けていたところが、
どうもうまくいかないという事態に直面することになるんですね。
もういう人間の変化してしまう感覚というのが、
芸術にまたむずびついてると思うのですが、
実際に演奏がうまくいかないという事態になれば、
当人はとんでもないですよね。
芸術だと言ってる場合じゃないですよね。
この環境が変わって一番変化してしまうのがテンポですね。
ありゃ・・・レッスンの時とはずいぶんテンポが違うな・・・。
と、思う演奏が結構多く出現するんですね。
いつもはなんなく弾けてるところが、
いきなり舞台の演奏になると、
あれ?ってな状態にになったりするんですね。
この状態を見ていて一番感じるのはテンポが違うなということ。
人間の指の感覚というのは微妙なところがあって、
テンポに関しては許容範囲が非常に狭いんですよね。
普段自分の部屋で、1のテンポで練習していたら、
このテンポのズレを指というのは、
1.3くらいの範囲でしか許容しないんですね。
実際に数字化するのは難しいですが、
非常に狭い範囲であることは確かです。
このテンポというのが目で見えるものであるならば、
けっこう簡単に修正できるのですが、
実際は目では見えませんよね。
大人というのは、
子供のころより感覚的なものは衰えてきてるわけだから、
ここは簡単にはいかないですよね。
では、不可能かというとそういうことでもないんですね。
どこをどのテンポで弾くかというのは大人はより理解できるはずです。
またどうテンポを修正していくかということも、
大人なら理解できると思います。
一曲の中でテンポというのはめまぐるしく動いてるものなんですね。
このテンポに振り回されてはいけません。
曲のメロディーを気をつけて追っていくと、
早くなる部分と言うのはだいたい決まってるんですね。
上昇下降音形は早くなりやすい。
曲の後半に出てくる、前半と似た音形は早くなりやすい。
ギターの得意のアルペジオ音形は早くなりやすい。
曲の出だしは早くなりやすい。
スラーが続く音形は早くなりやすい。
これだけ上げると曲全体が当てはまってしまうのではないか。
ま、そんなことはなくてよくメロディーを追っていくと、
もう決まって当てはまる箇所ってそんなに多くはないんですね。
そこを見つけ出してテンポを制御できるかどうかなんですよね。
それですべて演奏がうまくいくかどうかというと、
それほど単純じゃないのが演奏なんですよね。
いわゆる飽きがきにくいというのは、
そこらへんに大もとがあるような気もします。
指の動きをよく見て弾くことも大事ですね。
以外と自分の指の動きというのは見えてないもんですからね。
ゴルフでも野球のバッターでも、
ボールがクラブなりバットなり当たるところまで見ていられるかどうかが、
重要ということですよね。
しっかり押さえてしっかり弾くということも、
テンポの制御には欠かせないですよね。
発表会の演奏というのはいつも楽しみなんですが、
令和元年の演奏はどうなるでしょうか・・・。
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