譜面台の陰から
>第45回発表会終了<
発表会が無事終了しました。
この一言でこの項も終わりって感じもするのですが、
まあ、せっかく開いたのでなにか一言二言ついでに長文で・・・。
読むのが面倒な場合は、
最初の一言で次って感じでもいいのではないかと思います。
今年は経験外の猛暑の中での開催となりました。
45回もやっているといろんなパターンの経験があるのですが、
これだけの猛暑のというのは経験がありません。
なんだか気象条件が厳しさを増してるのかなという気がします。
そんなことにはお構いなく熱い演奏が披露されたことは非常にうれしいですね。
とにかく演奏する曲が渋滞することもなく、
スムースに進んで結果時間が予想以上に早く終演したのにもびっくりです。
ミスはあるものの流れが止まるということはありませんでした。
この流れが止まるというのは結構時間のロスを招くのです。
三人止まって渋滞すると30分はロスします。
これが時間を押す最大の原因になるんですね。
そういうことが全くない発表会も珍しい気がします。
特に今回は長大な曲が多く主催者は不安に駆られていたわけです。
しかし、終わってみれば結構早く終了したわけです。
覚悟していた身にはいい意味での拍子抜けかな(^^♪
ただ、終わって演奏の話になると、
とにかく「ミスした!ミスした!」の連呼のオンパレードになってしまいます。
なんだかこちらが黙らされてしまうわけです。
上手く弾けた部分を言おうとしても、この連呼で黙らされてしまうので、
結局さしたることも言わずに終わり。
曲というのは単純に一つのパターンでできてるわけではないので、
曲との対決部分と協調する部分とがあるのです。
それが折り重なって一つの曲になってるわけですから、
単純に「ミスした!ミスした!」の連呼で済むわけでもないのです。
対決部分というのは曲の演奏者にとっては難しい動きですよね。
これはミスする確率が高く、
泣きをみることもしばしば・・・。
しかし、どうも一人一人聴いてると、
対決部分で必ずしもミスしてるわけでもないということに気づきます。
けっこう自分の技量とマッチしてるようなところでミスもしてるんですね。
こうみるとミスにもいろいろあるのですが、
「ミスした!ミスした!」の連呼の合間に聞こえてくるこえというのは、
べてのミスが同じ扱いなんですね。
これではミスをなくしていくことは難しいのではないかと思うわけです。
舞台に立って演奏するというのは、
武蔵、小次郎の巌流島の時代と変わらずのところがありますね。
そう考えるとまた違った面白さがあるんですね。
始まる前には必ずリハーサルをします。
この時に椅子の高さ、足台の高さ、細かくはマイクの位置・・・。
演奏を始めるまでの一瞬の間合い・・・。
時間のない中でも気にすることはできると思う、
気になればこちらに言ってくれば修正することができるんですね。
どうもしっくりこないと我慢しながら演奏してもだれも喜びそうにないですね。
皆さんを見ていると演奏の事だけは気にするのですが、
演奏する前のことは悪く言うとおざなりなんですね。
とにかく本番演奏というのは一回しかないわけで、
演奏する人にとって、ホントに何分かのドラマってことですよね。
まず演奏する前のことをしっかりさせて本番に臨んだらいいのではないかと思います。
おざなりにすると後悔だけが残りますよ。
発表会の前にはリハーサル会というのを開催してますね。
緊張感をあぶりだして演奏してみる。
自分を見てる目を見ながら演奏するってとんでもないことなんですが、
これは山登りと似てるところがあるんですね。
以前、穂高連峰にある、
大キレットという恐ろしいところを縦走したことがあるのですが、
危ないところの連続なのでけっこうな緊張感があるんですね。
無事踏破したのですがその後に来る、
また恐ろしいところを越えなければならない北穂高岳はかなり楽に感じました。
その後手前の山から北穂高岳を見るとなんとも恐ろしい山なんですね。
人間というのはこういうところがあるんですね。
より強い緊張感を経験するとそのあとの緊張感でかなり軽減されるんですね。
このリハーサル会を始めてからは演奏の渋滞がなくなったと思っています。
それでも本番演奏というのはまったくミスなく演奏するというのはないです。
演奏する曲の対決部分でのミスなのか、
比較的自分の技量との協調してる部分のミスか、
同じミスでもかなりの違いがあると思われます。
ミスというのは誰でも起こりうるわけで、
特にギターはミスしやすいという特徴があります。
メロディーと伴奏を同時に弾くというのは、
ほかの楽器にはない高度な指の動きを要求されますよね。
ほかの楽器が簡単なんてことはもちろんないですけどね。
複雑な指の動きを要求されることは確かです。
テンポによっては目にも止まらない速さを要求されることもあります。
複雑な動きの組み合わせで成り立っている、
ギターという楽器の演奏というのは、
ミスの仕方も千差万別と言えるんですね。
本番演奏で出現したミスというのは、
いろいろ考える要素を含んでいると思います。
そのミスをいろんなところから分析して次に生かせれば、
演奏する面白さというのは感じられると思います。
発表会の曲というのは、
どこかにレベル的な挑戦という要素が含まれていて、
舞台で完璧というのはそうはないことです。
しかし、ミスというのはいろいろ考える素材ではありますよね。
演奏する本人にとってはミスというのは一大事ではあるのですが、
「ミスした!ミスした!」の連呼でお仕舞というのはなんだかな・・・。
という気がするんですね。
次回の本番演奏では今回のミスを分析して、
演奏してみるのもまた興味深いのではないかと思います。
とにかく「ミスした!ミスした!」の連呼だけで気持ちは分かるにしても、
それだけで終わりにしたくないですね。
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