譜面台の陰から



                      >趣味と遊び<



6月に突入してしまった。

なかなかのお忙しで6月の初っ端にこのコーナーをアップ・・・。

一年の半分が過ぎるところまで来ました。

一年が早いという言葉は、

ある程度歳のいった人の特許言葉かなと思っていたら、

最近中学生からも聞けるようになった。

人類の持ってる時間全体が短くなってるのかな、

とは、大げさな話ではありますが・・・。

タイトルが趣味と遊び・・・。

なんだこれはという感じがしないでもないタイトル。

実はこの二つの言葉の間に線引きをして分けるのは難しい。

人によって大きくその受け取り方が違うということがある。

一人がそれこそ遊びだと言えばもう一人はこれは立派な趣味だと言い張る。

じゃ、なにが違うのかといって明確な答えってまず出ない。

しかし、見方を変えると少しその違いが見えてくるような気がする。

絶対的な結論ではもちろんない。

しかし、二つの言葉がある以上どこかに違いはあるのではないか・・・。

そう考えても悪くはない気はしている。

一つ時間軸というところから見てみたい。

遊びという語感から受ける印象というのはまず楽しいという感覚。

例えばどこかに出かけて楽しいはずのことがつまらなかった。

意外とこういうことってありますね。

なんだか結構損した気分にさせる現象ですね。

なぜそういう気分になるのだろうか・・・。

一つにはほんとに一日の中の短い時間の中で、

最大限自分にとって楽しいという気分を持てなかった・・・。

これを縦の時間軸にすると、

一定の時間を最大限使った結果ということになる。

短い時間内での結果ということになる。

遊びというのは縦の時間軸の中で、

最大限楽しい気分が放出できないといけないものなのですね。

趣味ということはどうだろうか・・・。

だいたい趣味という言葉を聞いて、

即楽しいということに結び付けられる人ってまずいない。

同じ趣味同士であってもそれがすぐ楽しいという気分には大体結びつかない。

お互いのレベルの高さ具合を語るというところでしょうか・・・。

趣味というのは横の時間軸になってるんですね。

書道にしても絵画にしてもギターにしても、

携わった途端の時間の中ではまず楽しいのかどうか不明な場合が多い。

携わった途端に爆発的な楽しい気分というのはそうはないと思う。

時間の経過っとともに楽しくなっていくんだと思う。

これこそ横の時間軸ということですよね。

こういう時間軸に違いがある世界を同じ気分で見てしまうと、

これはこれで結構悲劇ですよね。

趣味というのは横の時間軸で見ていくとわかりやすいんですね。

なんだかとにかく触れたところから出発して、

時間とともに見識や携わったことの技術が増えていく、

増えていくと同時に楽しい気分も増大していく。

ドーパミンを少しづつ増やしていっているということですね。

ドーパミンが過剰になるとセロトニンを増やす状況が出てきてしまう。

うれしく楽しい気分が増大してくるとそれを抑えるセロトニンというのが出てくるように、

状況が変わるんですね。

要するによりレベルの高いところに身を置くことによって、

ドーパミンを抑えるセロトニンを放出するんですね。

この繰り返しで知識、感覚、技術という持ち物を増やしていきます。

楽しい気分になっていくには時間がかかります。

この状況を作り出してるのが趣味ということではないかと思う。

小さな楽しみを少しづつ積み重ねてより大きな楽しい気分にしていく。

遊びという概念はそうはいかない。

遊びというのはその場で最大限の楽しさがないと結構悲惨。

ドーパミンを最大限に発揮させようと身構えたところで、

セロトニンもそれを抑えようと準備していたとすると、

楽しみがあまりない状況に陥るとセロトニンだけが過剰に分泌されてしまう。

要するに楽しい気分を思いっきり抑え込まれたような状況になってしまう。

なんとなく悲惨な気分状況になりそうです・・・。

ま、そういうことが起こらないように気を付けるという判断が働くんですけどね。

趣味という横の時間軸の中だけになると、

結構つらさがありますよね。

結局人間というのは遊びという縦の時間軸と、

趣味という横の時間軸をうまく組み合わせていく動物なんですね。

両方の時間軸をうまく使いこなせれば結構いいかも・・・というのことですよね。

遊びだけだと何も残らない・・・。

遊びの中からは残るというものはあまりない。

全然まったくということではありませんが・・・。

遊びの中に何か残るようなことが含まれるとあまり楽しくはないかも・・・。

楽しいのレベルが若干低くなるんですよね。

この辺りは人によって大きく異なりますが。

趣味というのは逆に残っていくものでないと、

なんだかむなしい感じがするんですね。

人間の複雑なところですね・・・。

この遊びと趣味をうまく組み合わせていけると、

人生の達人になれるのかも・・・。

人によって考え方いろいろなので当然断定はできませんが・・・。



                メニューへ


                  topへ