=街道をほんのチョビッと行く=
志馬遼二著


=北を旅するD=







(その五)

網走刑務所の中で特に印象深いのがこれ・・・。
三角屋根だけの建物という感じですが、
これが移動簡易宿泊所ということです。




中に入るとその状況が再現されてますが、
並んで寝るわけですよ。
枕は竹を半分に割ったものを横にして、そこに頭を載せて寝ます。
なんだかいたそうですが疲れ切ってるから関係なく寝てしまうそうです。
起こすときはこの竹の橋を叩いて起こすそうです。
並んで寝てる囚人を一気に起こすというわけです。




朝ごはんも立ったまま食べるわけですよ。




もう、ほとんど人間扱いはしないということです。
北海道開拓のための労働力として連れてこられてますからね。




監獄歴史館に入ります。




ここは6人部屋なのかな。
ほんとにちょっとしたものを置くスペースしかありません。
小さい棚の一角だけです。




一人部屋というか独房ですね。
机があるだけいいのかな。
衝立の奥がトイレになってますね。
4畳くらいあるので一人だったらまだましなのかな。




案内してくれたお姉さん。
作業の間逃げないように足に5キロの鉄の球をつけられた状態で、
作業をさせられたということです。
けっこう辛そうだなぁ・・・。




造られたころの網走監獄の中に入ります。




真ん中に監視所があり、
そこから放射状になっていて、
監獄が並んでます。
ヨーロッパのどこかの国の監獄をまねたということです。




放射状に伸びてるのが分かりますね。
けっこう奥まで続いてるんですよ。
少ない人出で見張れるというのが利点なんですね。




監獄の中。
トイレの壁も透けて見えるようになってます。




監獄の入り口。
かなり頑丈そうですね。
冬は相当寒かったようです。
場所が場所だけに当然ですよね。




囚人たちの浴場。
風呂は夏は月二回で冬は月一回だったそうです。
皆これは楽しみにしてたようです。




懲罰房。
ほんとに狭いスースで、
窓はありません。
食事の時だけ戸が開けられて、後は真っ暗な中で過ごす。
一週間その状態に置かれる。
囚人たちに恐れられていたようです。





=つづく=

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