風来3rd 万華鏡葉月花籠女(かごめ)巣離




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万華鏡


古い町並みをくぐり抜け いにしえに目を凝らし
かかわりのない懐かしさに足を止める
通りすがりの風には 尚更に心地よく
変わらぬ安らぎをいつか愛に求めた

遠い日溜まりに揺れていた 名も知らぬ花達は
刹那の煌めき故 心に残るのか
胸の陽だまりを訪ねた 無邪気な脈動は
悠久と一瞬を繰り返し・・・

   君が万華鏡に回る 光と僕の間で  
   愛は姿留めずとも その時々に美しい
   幸せの形に捕われぬように
   移ろい咲き続ける君を飽かず見つめる

      君の背丈で見上げる夢が
      僕の明日と交わる辺りで
   時が万華鏡を回す 君と僕の間で
   愛は姿留めずとも その時々に美しい
   徒波の淋しさに負けないように
   言葉が凪いだ夕暮れ毎 強く抱き締める
 

















葉月花 


引き潮に残された一日の夕暮れは
過ぎていったものばかりが波間に浮かぶよ
貴女には何一つ隠すことはない
同じ夜を流れ続け涙も知ってる

  触れあう淋しさで 繋がりを求めた
  そんな季節はもう終わりにしよう

     今夜は誰も俯かないように
     夜空に大きな花を咲かせたい
     今夜は誰も傷付かないように
     夢の彩りで顔を照らそう
  
  さらわれるままに 波に洗われて
  今確かな心で求める

     今夜は君が俯かないように
     夜空に大きな花を咲かせたい
     今夜は二人傷付かないように
     夢の彩りで顔を照らそう

     今夜は誰も俯かないように
     夜空に大きな花を咲かせたい
     今夜は誰も傷付かないように
     夢の彩りで顔を照らそう



















籠女


かごめに捕らえた鳥のように
両目を覆ってしゃがみ込む
悲しみは気紛れに 
幸せの隙間を襲う
涙の訳を訪ねる度 
小さくかぶりを振り続けた

  夜を支えあっている 今にも崩れそうな
  夜を支えあっている 互いの翼広げて


籠目に見上げた空の自由が 
気ままな心を誘いだす
不自由はひきかえに 
嵐から君を守る
胸にお道化た風を送ろう 
君の笑顔を煽り続ける
  
  夜を支えあっている 今にも壊れそうな
  夜を支えあっている 互いの翼重ねて


    夜の輪郭を支えるのは
    空に輝く月ではなく 
    伸ばした腕の中に眠る
    無邪気な君の寝顔なのだ


  夜を支えあっている 今にも崩れそうな
  夜を支えあっている 今にも壊れそうな
  夜を・・ 夜を・・ 夜を・・
   






















巣離


日なたぼっこの夕陽が傾く 
猫はまだ屋根の上で丸まってる
橋のたもとで思い出を流す
女の子そっとそっと時をあげましょう


みくじの花が咲いた参道をくぐり 
風はこの町に春を告げる
夏の蝉時雨 秋の夕暮れ 
季節季節に君の影が落ちてる

     君の夜を盗みにいくよ今夜
     明日までとは云わない
     心に鍵がかかったままなら
     何も盗らずに出て行こう

ハッピーエンドを夢見る娘達 
お伽噺は始まったかい
今はもう絞り出した魔法の言葉で 
夜が変わるなんて思っちゃいないさ


いつか君に話しただろうか 
生まれ育ったこの町のこと
どんなに遠くをさすらおうとも 
僕にはいつも帰る場所があった


     君の夜を盗みにいくよ今夜
     明日までとは云わない
     心に鍵がかかったままなら
     何も盗らずに出て行こう


     君の夜を盗みにいくよ今夜
     明日までとは云わない
     心に鍵がかかったままなら
     何も云わずに出て行こう