風来
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イカロス

旅立つための翼なら遠い昔にたたんだ
貴女と巡り会えた ときめきの日々の中に

夢を追いかけるふりをして 飛び去ることは二度とないだろう

空に憧れも 夢にさすらいの風が吹くこともないけれど
貴女を守るために 愛が傷つかないように 広げた
大きなつばさがある

遠い昔鳥たちは空を飛ぶためでなく
愛を温めるために 無垢な羽根に覆われた

はじめて飛んだ空の高みで 太陽をいとしく目指しただろうか

舞い上がる心が無垢な翼を育て続ける 恐れもないままに
貴女に身を焦がし 翼を解けるに任せた 向こう見ずな
恋に落ちていく イカロス



お伽話

野良猫の足取りで忍び来る夜
鈍色に帰りたがる一人
情熱の足跡に切り抜いた窓
寄り添って夢見たい ふたり

  間違い探しに疲れた心のまま

泣き濡れた夜に届く唄で君を包みたい
欠けない月の下を
お伽話に綴られて ふたり

春風の気紛れに旅立つ綿毛
帰る夜を失くした一人
徒花の気休めに傷ついた胸
今日の日を求め合う ふたり

  陽溜まりの夢で 手を取った日から

泣き濡れた夜に届く唄で君を包みたい
枯れない薔薇を胸に
お伽話に綴られて ふたり





「OZ-虹の彼方」03.03

空の彼方に 思いを飛ばした
勇気を求めて オズをさまよった
帰り道の魔法がまだ解けない
答えはもう風の中にもない

七色の橋の彼方に 
憎しみのない国があるという
誰も傷つかない道を 探し続けるのだ

 僕らは七色に海を分け
 時にかすれてく傷跡に
 何を学んできたのか

七色の橋の彼方へ 
悲しみのない国へと続く
虹色の道を辿って 明日を迎えるのだ




陽溜り 2003.4


君の歩幅で移ろう景色に流れる時間は
ゆっくりと夢を紡いで回る糸車のようさ
 花びらを風がそっと 摘み上げる瞬間に
 二人の季節が立ち止まった

  いつもそばにいるよ 僕の傍にいてよ
  心寄り添わせているだけでいい
  僕らは見ていた 小さな陽溜りに
  いとしい思い出たちが舞い集いあうのを
   届かない夜を 手繰り寄せよう

変わろうとする心より早く変わってく世界で
いつか躓かないように足元ばかり見てる
 何気ない一言で ふいに目の前が拓けて
 明日へ風と馴染んでいく

 僕の足跡の隙間を君だけが分かってくれる
 君が涙を集める夜にも触れていたいから

  いつもそばにいるよ 僕の傍にいてよ
  心寄り添わせているだけでいい
  僕らは知っている 儚い約束が
  いつかささやかな夢にすりかわることを

   傍にいるよ     傍にいてよ




月の光る丘        2003.5 矢谷music

さよならは夜に溶けて 君は空を空を見ていたね
月の光り浴びて君は とても綺麗だ

突然に黙りこんだ 君の肩を抱けなくて
にじんでる街の灯を ただ僕は見ていた

夢から覚めることなく 誰もが歩き続ける
ただ一度 微笑んだ 月を追いかけて
夢から覚めることなく 僕も歩き続ける
星の降る夜は 夢で逢いたい


眠れない夜は明けて 一日がまた動き出す
君のいない道を僕は たどり始める

夏草は高く伸びて 通り雨を待っている
何一つ無かったように 青く空は晴れてる


夢から覚めることなく 誰もが歩き続ける
ただ一度 微笑んだ 月を追いかけて
夢から覚めることなく 君も歩き続ける
星の降る夜は 夢で逢いたい





さざ波     2003.6

波止場の波間に浮かぶ 
イルミネーション夢色に夜を飾る
闇に隠された水平線 
目を凝らす彼方へと思いは飛ぶ

 夢と僕を乗せた小舟が 君の胸を漂っている

標無き海に帆を上げて 互いに岸辺を求め続ける
行き先のない愛でも 幸せにできるさ

ゆれる水面に広がる 
思い出に浮かんだ月滲んでいく
きっと強くなれる 君となら
積み上げた時を味方に

 ささやかな日々の歓びを さざ波にして君に送る 
標無き海に帆を上げて 互いに岸辺を求め続ける
約束のない愛でも 幸せになれるさ



デイドリームビリーバー      2003.7

青い鳥の翼に抱かれながら
さえずる君と微睡んでいたい
かつて僕を夢見た 白馬の王子と
君を夢見た 麗しの王女様

目を覚ませ 愛  終わり無き 夢
僕はデイドリームビリーバー
君はさらわれしクイーン

愛し合う夜はシャボン玉の中
目覚めれば時にはじけた日々
膨らみつづけた夢の飛沫が
ふたりの王国に雨と降る

目を覚ませ 愛  終わり無き 夢
僕はデイドリームビリーバー
君はさらわれしクイーン