* 2002年11月15日(金) 『照和リニューアルオープンイベント』*

(17:00〜18:00 関係者パーティー / 18:30〜22:00 無料ライブイベント)

   出演→ ヤドカリ/フリージャズ/井上みちたか
                 /バッティー川畑/MELA/DOLCE
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  18:00少し前に到着。テレビやラジオその他音楽関連業界者が歓談している中にお
ずおずと入り込む。今や『ライヴミュージック福岡』もインディーズシーンには欠か
せない存在力だし個人的にも照和の飛躍を望む者としてやってきた。・・・のだが、
新照和マネージャー・重山さんを見つけ挨拶をし、ご自由にしていってください、そ
う言われてもワサワサと照和を埋め尽くす業界人たちが名刺交換を繰り返す中、どこ
か場違いな自分が所在感を得られずポツンといる、という感じだ。そこへ
「f-music」の方がお声をかけて下さった。先日「警固公園野外ライブイベント」
(11月4日/青空企画プレゼンツ)を取材していただき、寒空の下カメラをまわして
いた柳さんだった。当日司会を担当していたkayo姉の顔を覚えてくれていたのだ、こ
んなに嬉しいことはない!一気に心強くなる。よし。
 照和は白を基調に雰囲気を変え、地下のラウンジというイメージから、サロン的
なモダンな印象になった。しかし照和を語るときに外せない「チューリップ」さん
「武田鉄矢」さんなどのサインが書かれた壁はそのままに。次にここへ名前を残す人
は誰なんだろうね。 
 さて、リニューアルオープンにあたり、「無料ライブイベント」として6組の
ミュージシャンのライブが行われた。入り口には開場を待つ数人の若い女の子たち。
なんせ無料開放、地元福岡で活躍中のミュージシャンが登場するという美味しい話。
最終的にミュージシャンを盛り上げるのはこういったオーディエンスに他ならない。

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<1>『ヤドカリ』
  2年程前に照和でレギュラー出演していた「ヤドカリ」。今ではソロライブを重
ねる成長ぶりで各イベントにも引く手あまた。博多を舞台にした映画『ちんちろま
い』にも等身大の当たり役をこなす。ミュージシャンの間でこの「ヤドカリ」の評価
はかなり高い。「ミュージシャン間で評判を得る」というのはもうそれだけで音楽性
や人間性を保証されているようなもの。 ギターとジャンベのツインユニット。熱く
ガシッと届く二人の心意気、微妙にゆれるラブソングの歌詞が多重音声になって耳と
胸を伝う。おなじみの『ランデヴー』『ロボット』のミディアムバラードを組み込
み、今日はどちらかというと大人っぽい切ないモードで締めくくる。韻をふむ遊び心
と好奇心が詰め込まれている彼らの「歌詞」+「歌唱力」+「リズム」+「音選
び」、そして彼らの成長。飛躍という渦中にいる彼らの勢いに巻き込まれてみて欲し
い。

<2>『フリージャズ』
  人気上昇中「フリージャズ」。ツインギターのユニットにパーカッションを加え
今日は3人で登場。地元だけあって『放生会』というタイトル曲あり。フロアには
「フリージャズ」目当ての女の子達。「今」という時代をストレートに淡々ととらえ
ながらも「生きる」ことに視点を置いて唄う彼らは、この女の子達(含む若者達)の
代弁者になる。・・・『〜悲しいほど正直に生きてきました〜』・・・想いが同調
し、一緒に口ずさんだり素直に涙する姿に「音楽」のもつ力をみせつけられる。『〜
憂鬱な時代に僕らは生まれた/ワガママが当たり前になり/苦労を知らずに育ってきた
/これでいいのかわからないけど/そんなボクラが未来を支える/生まれては消えて行
く/自分の気持ちがわからなくなっていく〜』・・・きっとどんな時代でも一度はこ
うした気持ちを通過するときが人生にはあるのだと思う。だから今、必要な人たちに
『フリージャズ』の唄声を届けたい。そんな気がする。

<3>井上みちたか
 音楽をやっている人には職業が「先生」という人って多い。器用な人、芸達者が多
い職業のようだ。井上さんは前出の2組の先輩格、リアルタイム「めんたいロック」
世代ではないだろうか。ビートルズ『IN MY LIFE』から始まったステージ。この曲
kayo姉も好きな曲。いろんなミュージシャンが目指して巣立っていった「照和」、そ
して「これからも歴史を作っていく場所になる」と断言してくださった井上さん。な
んとも大人の落ち着きが。井上陽水、スティング、佐野元春のカバー曲を折り込み、
22日発売となるCDからオリジナルを披露。このCDには村上ポンタさんなど大御所
ミュージシャンが参加しているというかなり贅沢なものらしい。井上さんの安定した
ギターと声はフォークからロックまで網羅する。さすが、だ。

<4>バッティー川畑
 楽しい人登場! 紆余曲折ウヨウヨ・・人生いろいろ流れてとうとうCDデビューし
てしまったというバッティーさん。『百年経ったら墓の中』(6曲入 \2.100)のプ
ロモーションをかねて福岡にやってきた。とっても明るく面白い唄&パフォーマンス
で会場をなごやかにしてくれる。恋はもう卒業、愛に生きる『ソウルエンジン』。自
分の伴侶を愛するという当たり前のことゆえになおざりになりがちなテーマをカラリ
と唄ってくれる。重くなりがちな生と死についても「死ぬってことは青空にキハツす
ること」・・・(’気発’でいいのでしょうか)・・・と言って前向きな笑顔をくれ
ました。ステージと客席が溶け合ってました。

<5>MELA
可愛い女の子の登場。小柄でキャシャな「MELA(メーラ)」さん。10月25日センテニ
アルレコードから『恋ゴコロ〜ウインタークリスマス〜』という素敵なラブソングの
シングルCDを発売(\1050)。これはもう今からの季節、欠かせない唄です!ぜひ聴い
てみて。 今日のライブはアコースティックバージョン、ギターとのツインユニット
で、シンディーローパーの『TIME AFTER TIME』もしっとり聴かせてくれました。12
月8日には博多区中洲にある「プレイヤー」でワンマンライブも決定。ここは音楽に
はちょっとうるさい(?)耳のこえた方が集まるレベルの高い場所。ワンマンライブ
ではまた違った「MELA」さんが見られるはず。要チェック!

<6>DOLCE
最後は「DOLCE(ドルチェ)」の登場。AYA&ケンゴさん(鍵盤)とのツインユニッ
ト。きれいな唄声は今日のリニューアルイベントをしっかり締めてくれました。男女
ユニットの最大の魅力はコーラスで重なる声の響き。2人の音楽が好き、唄うことが
好き、という気持ちが伝わってくる感じです。照和でおなじみの「チューリップ(財
津和夫)」さんのナンバーから『青春の影』も披露。オリジナルの曲は、親富孝通り
を舞台にした映画『シティ・オブ・ドラゴン』のエンディングテーマに選ばれたり
と、ますます発展する「DOLCE」、これからも福岡を拠点に頑張っていくそう。応援
しよう。

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照和はこれからもいろんなジャンルの音楽を幅広く発信していく場所になるようで
す。
新生『照和』にぜひまたみなさん、足を運んでください。そして一緒にミュージシャ
ン、福岡の音楽シーンを盛り上げていきましょう。地元で活躍中のミュージシャンと
間近で出逢える場所でもある『照和』、あなたのお気に入りを探しに来て下さいね。

           レポート: kayo姉(カヨネエ) 
       <LIVE MUSIC FUKUOKA&青空企画>