ロズウェル〜星の恋人たち 日本語版エンドテーマ
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)2002 IML

おなじみNHK総合で放送され話題となった「ロズウェル」日本語版のエンドテーマです。2バージョンを製作致しました。
何処から辿り着いたのか判らないながら、人間であって人間ではない彼等が、人間との愛を得た時から、皮肉にも人間らしく生きてしまう、切ない青春。FBIの標的となり追われる不安。常に見えない、しかし確かに存在する彼等の希望。これらをテーマにしているため、少しダークな音世界です。しかしながらこのドラマで語られていたのは悲劇ではなく、真実と真正面に向き合う「勇気」ではないか、と私は思います。


「捨吉」〜メインテーマ
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)2002 IML

5.1ch Surround 16bit/44kHz 128kbps

2002年グループしぜん上演の、三好十朗作「捨吉」の終幕で使用したテーマ曲です。
自殺志願者の「俺」が信州の山に入り込み、服毒自殺を試みるが、暗闇の中に現れた盲目の少年・捨吉の生き様に心を洗われる。「死のうという気がまるでなくなっていた」…捨吉の透明な心で、くすんだ心を洗う…その圧倒的な透明感は、「生きる」事の意味を涙なしに噛みしめずにいられなくなる、三好十郎氏渾身の遺作を舞台化し、大きく評判となりました。


「人斬り以蔵」〜テーマ
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)2004 IML

幕末の土佐藩にいた岡田以蔵という剣豪の話です。ほとんど無学の彼は「勤王」の意味をよく判らずとも、剣の師匠・武市半平太に尊敬し、また傾倒し、勤王運動に加わっていました。
そして極端な斬殺(時に暗殺)…いわゆる「天誅」を繰り返し、その一連の殺害事件のほとんどに以蔵が関わっている様に見られ(実際そうだった)、「土佐の人斬り以蔵」と恐れられた男です。彼は投獄されたのですが、ある時に突然放免されたので、高知城の東はずれのあばら屋に、妹・百世と共に住む…という設定から話は始まります。
そして以蔵は毒殺計画の標的にされてしまいます。その暗殺を施行するのは…なんと妹・百世の恋人である磯矢なのです。彼らの心の葛藤が身に染みる作品です。

2004年5月、劇団グループしぜん公演作品「人斬り以蔵」にて使用。原作・真山青果/演出・伊藤漠


「斉藤憲三物語」
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)1998 Office CA Planing & IML

プロローグ  歩み  故郷  青春

大地の恵み  成功  戦火の爪あと  エピローグ

昭和初期の秋田に産業を興すために尽力した、初代TDK社長・斎藤憲三の波瀾な生涯を描いた「斎藤憲三物語〜2勝98敗の男」の番組に使用した音楽です。
彼は常に故郷・秋田の事を考えていました。そして様々な事を試み、夢を信じ、挫折しながらも、故郷の可能性を信じていました。そして、生涯にたった2つの事業を成し遂げ、歴史を自分の名前を刻み込みました。1つはアンゴラウサギの羽毛の生産、もう1つはフェライト生産の工業化…
自分の功績を追い求めるのではなく、彼を動かしたのは故郷への愛でした。純朴なまでの彼の夢が非常にドラマティックです。斉藤憲三役は俳優・藤岡弘氏。とても情熱的でした。

1997年、ABS秋田放送にて放映。


半透明のピラミッド
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)1996 IML

スリランカの聖なる山「スリー・パータ山」の話。山頂には、仏陀の足跡だと云われる跡のある岩があり、多くの巡礼者達が、自らの修行の為に、険しい山を上って訪れます。
「この足跡、仏教徒にとっては仏陀の足跡ですが、ヒンドゥー教徒にとってはシヴァ神、キリスト教徒やイスラム教徒にとってはアダムの足跡と捉えられる」とのこと、つまりスリーパータ(ひいてはスリランカそのもの)は、世界の4つの宗教の聖地となっています。
時間により、この山頂から見下ろすと、下界にピラミッド状の影が現れるのだそうです。実際は太陽光とこのスリー・パータ山の位置関係から発生するのですが、その神秘的な景色がもつエネルギー感は、相当なものらしいのです。
スリー・バータへの登頂記録と、この「半透明のピラミッド」を見た、というドキュメントがあり、そのメインテーマとして作成した音楽です。その(広義な)宗教的な尊大さ、その中に潜む激烈なまでの緊張感を、負けずにまくし立てるように語ってみました。


「瞼の母」〜テーマ
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)2005

定番中の定番。番場の忠太郎の物語です。
ヤクザ渡世に両足を突っ込んでしまった忠太郎にとっては、とある料理旅館で不意に出会ったおかみさんは、もはや実の母ではなく、包み込むように記憶の彼方で思い続ける方が本当に良かったのかもしれません。 「こうして上と下の瞼を合わせて、おっかさんを思い出す。それだけでいいんだ…」の名セリフは、変わらぬ母への愛の証。
2004年、演出の伊藤漠氏の恩師である、島田正吾師を偲ぶ公演として、伊藤氏は師の十八番を選択。このテーマ曲は「透明で純朴な芝居を続けた島田師に捧げる曲を」との要望で、その芝居人生へのオマージュとして書いたものです。
2001年5月、劇団グループしぜん・島田正吾師偲ぶ公演「瞼の母」にて使用。原作・長谷川伸/演出・構成・伊藤漠


「坂本龍馬」〜テーマ
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)2002 IML

もはや解説はいらない、江戸幕末の雄・坂本龍馬をモデルにした舞台のテーマ曲です。
一直線に走り抜けるような勢いを持っていたように常々語られていますが、真山青果の戯曲では、龍馬は世の行く末を案じるが故に相当な迷いを覚えていた…という葛藤が描かれています。

2002年9月、劇団グループしぜん公演「坂本龍馬」にて使用。原作・真山青果/演出・伊藤漠


「シラノ・ド・ベルジュラック」への音楽
Songs created & performed by Yosuke Fukuda (c)1997 IML

序奏  ロクサーヌ  ガスコン青年隊

詩人で剣豪のシラノ・ド・ベルジュラックの話です。従姉妹の美しい女性ロクサーヌを愛していましたが、巨大で醜い鼻というコンプレックスを持ち、思いを告げられずにいた。そんな彼の心を知らぬロクサーヌは、美青年クリスチャンに恋していることを、シラノに相談する。二人がもはや相思相愛であることを知ったシラノは、クリスチャンに代わって恋文を書く…
エドモン・ロスタンの有名な戯曲を、一人芝居と音楽でつづる舞台を上演しました。フランス音楽への憧憬が強い楽曲となりましたが…
1997年10月、劇団グループしぜん公演「シラノ・ド・ベルジュラック」にて使用。原作・エドモン・ロスタン/演出・伊藤漠