小川に沿って 白髪は雪のよう おおシャンゼリゼ おはようクレヨン Country roads この手に大地を Kilkelly すべては変わる



小川に沿って
舞台は帝政期ロシアのカザン(現在のタタールスタン共和国の首都)の町。 若い男女が、川の対岸に集まって掛け合いをしている様子を歌っています。 (カザンにはボルガ川という大きな川があるそうですが、この曲にしては川幅が広すぎるようなので、 違う川のようです。) 厳しい時代においても明るさを失わない、陽気な民衆の姿が描かれています。 曲中のサーシャ、マーシャ、デューシャ、パラーシャは人名です。

白髪は雪のよう
「小川に沿って」と同じくロシアの曲です。 第二次世界大戦時、たくさんの人々が兵士として駆り出されました。 戦争によってもたらされる悲しみ苦しみはいつまでも消えることはありません。

おおシャンゼリゼ
シャンゼリゼ通りコンコルド広場と,シャルル=ド=ゴール広場を結ぶパリの目抜き通りです。 NHKの「世界の音楽」などに出演していた当時17歳のダニエル・ビダルが日本でこの歌を歌いました。 題名の「おお」は感嘆詞ではなく、 原文のフランス語では「Aux Champs-Elysees」となっていて、 実は、「オー」は「シャンゼリゼ大通り」を意味する「Les Champs-Elysees」 の先頭の冠詞「Les」に、場所を表す前置詞「a」が結びついて縮まった形「Aux」 なのだそうです。 ちなみに、元のフランス語による歌では題名は「Les Champs-Elysees」です。 また、この歌は元々フランスの歌ではなく、 作詞 Michael Wilshaw、作曲 Michael A.Deighanによるイギリスの歌「Waterloo Road」に Pierre Delanoeがフランス語の歌詞を付けたものです。 日本語訳は、フランス語版の歌詞の意味をくんでメロディーに合わせたものとなっています。

おはようクレヨン
NHKの「みんなの歌」でお聞きになったことがあるのではないでしょうか。 谷山浩子さんが作詞・作曲して歌った歌です。 今年の衣装&振り付けはいかに!?

Country roads
映画「耳をすませば」にも登場する曲です。 原詞の舞台はウェストバージニア州。曲中に出てくるシェナンドゥリバーは、 きれいな風景の広大な国立公園を流れているそうです。

この手に大地を
今年唯一の新曲です。 メルセデス・ソーサが農民の静かな怒りと願いを歌ったフォルクローレです。 原曲には、語りの部分がありました。 歌のテーマは伝統的ですが、言葉遣いや訴えかけの激しさによりいっそうの現代性を備えています。

Kilkrlly
19世紀後半に、メイヨー郡にすむ人々がアメリカに移民した家族に書き綴った手紙から、アイルランド系アメリカ人 ピーター・ジョーンズが作った歌です。 彼は天井裏で、曽祖父に当ててアイルランドに住むその父親がアメリカに送った手紙を見つけ、この曲を書きました。 この歌の最大の特徴は、歌詞が手紙の原文そのままであることです。 そして、その飾らない言葉は、どのような劇的な文章よりも、遠く離れていることの寂しさと絶望、アイルランドが味わった苦難の 歴史をはっきりと物語っています。

すべては変わる
この曲は、メルセデス・ソーサが、とおくスペインから祖国アルゼンチンを思って歌った曲です。 軍のクーデターによって世相は一変し、 人権問題などを歌っていた彼女は、時の軍事政権に祖国を終われ亡命します。 3年後、軍事政権もまたクーデターにより崩壊し、彼女は無事故郷に帰り人々に暖かく迎えられました。 権力も、社会も、人々の思いも、すべてが変わってゆきます。しかし、 それは祖国への愛と、希望は決して変わることはありません。


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