〜伝承歌劇団はどのようなバンドか〜

 このHPを見きた人は、オフィシャルHPを見て伝承歌劇団に興味を持った人で、その中には変に勘違いした冷やかし程度の人もいるでしょう。そして、その興味を持った人たちは、伝承歌劇団とはいったいなんなのかと思っているでしょう。歌劇団というだけあって、劇団なのかというと決してそうではない。伝承歌劇団は、あくまでバンドなのだ。それでは、どのような点が他のバンドと違うのかというと、それは、ライブパフォーマンスである。

 伝承歌劇団は、ライブにオリジナルのストーリーがある。そんなの、珍しくないと言う人も多いと思う。たとえば、ホークウィンドがSF作家のマイケル・ムアコックをゲストに、エルリック・サーガの世界を表現しているし、他にもたくさんのバンドが同様の試みをおこなってきた。しかし、伝承歌劇団の場合、ライブごとにオリジナルストーリーがあるのだ。毎回のライブに、異なったストーリーを作り出すのだから、これは大変である。 それに、伝承歌劇団のメンバーには、楽器演奏人のほかに、語り部が存在する。これは、ボーカルとは兼任しておらず、独立した仕事として存在している。この語り部がいるということが最大の売りで、語り部なくして伝承歌劇団のライブ進行はできない。語り部までメンバーに入れてしまったバンドは少ないのではないだろうか。 これこそが、伝承歌劇団が他のバンドと違う点である。

 語り部が実際にメンバーに入ったバンドを知っているという人もいると思うが、そういうバンドは概してライブ回数というものが少なく、そのストーリーというものも数少ない場合が多い。それに、その中でもちょっとしたことしか語り部がしゃべらないバンドも多く、完璧に物語としてライブを完成させているバンドは少ないだろう。 オフィシャルHPを見ていただければ、ライブ回数も多いし、そのストーリーの数も多いということがおわかりいただけると思う。 伝承歌劇団が、「完璧に物語としてライブを完成させているバンド」であるかどうかは、実際にライブで体感してもらって判断してもらうしかないが、これを読んで興味を持った人なら決して落胆させる結果にはならないと私は断言する。

 これだけ読むと、伝承歌劇団はさも完璧なように思われてしまうかもしれないが、決してそんなことはない。少々、実験的精神にかけているように思えるし、少々マンネリ気味な点も指摘できる。しかし、これを克服したとき、伝承歌劇団はまさに完璧に近いバンドになると言えよう。

 最後に、伝承歌劇団はライブバンドである。伝承歌劇団の真の魅力を知るには、ライブを体感する以外方法はない。CDなどの音源だけでは、決して真の魅力を知ることはできない。必ず、ライブを体感してほしい。

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