Profile 〜小学生〜

 小学校に見事入学を果たした僕の外見は、背は高め、ややふとり気味、性格は純粋かつ単純かつ暗い。 どれほど純粋で単純だったかと言うと・・・。

 僕には3つ年下の弟がいるのだが、彼が僕にこう言ったのです。

 「お兄ちゃん、あそこの木の下にビックリマンシールが全種類埋まってるよ」

ってね。当時小学校低学年だった僕らにとってビックリマンは相当人気が有り、僕も一生懸命集めてました。 幼稚園だった弟は軽い気持ちで、ほんのジョークのつもりで言ったのに僕ったら、

「マジで?」

僕は、急いでスコップを持ち日が暮れるまで木の下を掘りつづけました。 当然シールなんてでてきやしません。弟も僕の常軌を逸した行動に何も言えず、 ただ「もっと深いところにあるよ。」 と、嘘をつき続けるしかありませんでした。なのに僕は 「もっと下かー」と一生懸命掘りつづけました。
 しかし何故か収穫がありました。ただビックリマンシールではなく、トランスフォーマーというアニメの シールでしたが・・・。

 最近になって勇気を振り絞り弟に問いただしたところ、「まさか幼稚園児の嘘を信じるなんて思わなかった」 だそうです。ごめんなさい。僕が馬鹿でした・・・。

 話は変わって僕はデブで、根暗だったため軽くいじめられてました。ただ僕はそれを持ち前の純粋さで 戯れと思ってました。ただ帰り道に後ろから全力疾走し、僕の背中めがけて飛びゲリ とかは有りましたけどね。フフフ・・・。あーあと宿題を見せる為列になり先生の前に並んでいる最中 友達にいきなりビンタされ、そのままビンタの張り合いとか。友達に殴られ、殴り返すと更に殴られ 「これでおあいこだ!」と無理やり納得させられたり。

 更に僕は嘘をつけませんでした。僕は今までの人生で一度だけ人のものを盗もうと思ったことがあります。 それは友達の家にあった、”パチンコ玉”です。ずっしりおもく、銀色に輝いて僕にとっては宝石そのものでした。 そこにたくさんあったので一つ盗んでもばれないと思っていたのです。
 何故僕は「くれ」と頼まなかったかというと、僕は当時人からモノを貰うという行為を恥じていました。 何故そう思ったのかは判りません。きっと礼儀にうるさい親の教育を間違ってとらえたのでしょう。
 よって人から貰うどころか、自分から頼むという行為に絶えられなかった僕は盗むという最低な行為で その銀色の玉を手に入れようと思ったのでした。

 僕は一つだけこっそりと握り、親とタクシーで家まで帰りました。心配性な僕はその玉をポケットにしまうと 落としてしまうと考え、ぎゅっと堅く握り締めました。ずっと手を握り締めたままの僕を親は不思議に思い 「何を持っているの?見せなさい」といいました。ピーンチ。僕はかたくなに拒みましたが親の言うことは 絶対であったため見せざるを得ませんでした。銀色の玉を見た親は、
 「これ、どうしたの?」僕に尋ねました。どこかで拾ったとでも言えばいいのに「本当のことを言いなさい」 と付け加えられた僕の答えは、
 「ごめんなさい。盗みました。」 盗みを恥じ、涙しながらあっさり答えました。その後そのパチンコ玉1個 を返しに行きました。幸いにもらうことができましたが。

 小学6年になる頃には、すっかりいじめを克服しいじめっ子達とすっかり仲良くなりました。 ちなみにいじめっ子達は高校に入ると暴走族に入り、総長でした。仲良くなって良かった。 そして陸上の選手に選ばれた僕は一ヶ月間毎朝一キロ走ることにより、一ヶ月で6キロやせ普通の体系になりました。

 そして、やせてから今まで一度もバレンタインとか貰ったことの無いもてない君の人生さよなら。 それから、高校3年生くらいまでは毎年貰ったのです。これを読んだあなたも今までの自分にさよなら・・・ なんてね。

 更に弟の友達からはやたらと人気。弟のクラスではなぜかいつも僕のことを誉めてくれたらしい。弟は誉められず・・・。 まあ今ではまた太り、もてない君の人生再びですが。

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