リゾームへの接触
[2001]
グレゴリー・シャトンスキー

Touch & Contact For Rhizome
[2001]
Gregory Chatonsky


 真っ黒な画面を背景とし、左右を1:9、上下を3:7程度の割合で区切るように白の点線が交差しています。交差した部分が赤い十字でゆっくり点滅していて十分に赤くなると「ドラッグ&ドロップしてください」の指示が出てきます。この指示に従うと、二つの手のひらが触れあう一瞬の動画が現れてきます。
 
 サンプルだと小さくて見えづらいのですが、画面の上部には「接触」に関わった文章が出ています。
 何度かドラッグ&ドロップを繰り返すたびに、同じ動画がサイズを変えて登場し、画面上で次第に重なり合って模様のようになっていきます。下はその一例。
 
 ドラッグ&ドロップによるサイズの指定がなかなか思うようにいかず、期待していたのと違う形で動いていくのですが、逆にそれが予期せぬ効果を生み出す形にもなっています。
 シャトンスキー作品は「物語」を大切に扱っていくのですが、どちらかというとプログラム上で勝手に物語が「生み出されてくる」タイプが多く、この作品のようにインタラクティヴ性の高いものは珍しいです。
 不思議な合わせ鏡の内側で繰り返されていく無限の「コンタクト」。アイデアは単純ですが、デザイン性と視覚的効果が素晴らしく、結果として「サンプリング・プロジェクト」期の代表作となっているのではないかと思います。