最後のテープ(私版)
[2003]
グレゴリー・シャトンスキー

My Last Tape
[2003]
Gregory Chatonsky

http://incident.net/works/my_last_tape/

 「あるテクストを”翻訳”すると別なテクストが生まれてくる」を究極まで推しすすめたプロジェクト。具体的にはサミュエル・ベケットの戯曲『最後のテープ』をスキャンし、文字テクストを音楽テクストに変えて聞いて見よう、という形になっています。
 
 1)本を買ってこよう。1ページ1ページスキャンし、文字認識をさせて《.txt》ファイルを作ろう。
 
 2)ファイルの拡張子を《.txt》から《.prg》に変えてしまおう。
 
 3)《.prg》を幾つかのビットレートで《.mp3》に変えてしまおう。
 
 4)音声テクストをテープに録音し、カセットデッキ《Commodore-64》で再生して見よう。
 …とこの手順で「最後のテープ(私版)」の出来上がり、という仕掛けになっています。背後で鳴っているのがその音源かな、と思います。普通のノイズです。
 理論先行型でやや頭でっかちかなとも思うのですが、機械による創作活動はアイデア次第で幾らでも拡張できてしまう、そんな姿勢も見えています。「最後のテープ作ってみようか」、勢いで本当に作ってしまうのがとても素敵です。