ニューヨークで革命は起こった
[2002-2004]
グレゴリー・シャトンスキー

La Révolution a eu lieu à New York
[2002-2004]
Gregory Chatonsky


 1974年に発表されたアラン=ロブ・グリエの小説『ニューヨーク革命計画』をベースとし、検索エンジンで拾ってきた映像との組みあわせで紡がれていく偽の革命の物語。
 「最初の場面はあっという間だった。何度も繰り返されてきたような気がする。自分が何をしなくてはいけないか分かっていた
 黒い画面にイントロ風の台詞が流れていき、テンポの良い楽曲を背景に物語の断片が生まれてきます。フラッシュを使用、記号めいたランダムな文章(例えば「Xc7-mK42%oAS」)がクルクルと自転し、裏返りながら画面を横切っていったりします)
 街の風景が映し出され、野次馬たちが集まっている場面、トラックが車道を横切っていく一瞬の影、高くそびえた信号機、様々な画像が組み合わされていく中で何か不穏な雰囲気が高まっていきます。
 結末のようなものはないです。サイトに接続さえ続けていれば一ヶ月でも半年でもストーリが続いていくのではないかと思います。その意味で「物語自動発生装置」です。
 NY同時多発テロ事件を受けるような形で02年に発表(英語版と仏語版)、その後手直した改良版(V2)が03年に発表されています。
 初めてシャトンスキー作品に接したのがこれだったのですが(02年だったと思います)、非常にスマートで格好良いなと思いました。「テロ事件がどうこう」といった無駄な言葉は一切使わず、作品の力だけで、想像力と手持ちの技術だけで時代とリンクしていく姿勢が素晴らしいかな、と。