【2003.10.03 Live in Bali (Hard Rock Cafe, Bali) 】


M01 DRAPE SHAPE
M02 強く咲け
M03 マシンガン・マッシュルーム
M04 夢の果てを 〜Drum SOLO
M05 Take My Heart
M06 走り抜けた夜の数だけ
M07 MORE
---Encore---
M08 Dark Angel
M09 Radio Magic

治療の合間に果たしてバリ島に行けるのだろうか、といった懸念を余所に僕はすでに成田のスターバックス で弟を待っていた。珍しく平日の休みでわざわざ見送りに来てくれるという。やはり心配らしい。言われてみれば確かにそうだ。医療環境の整わない異国の地でトラブルでも発生したら、と不安に思うのも無理はない。とはいえ、弟はそんな素振りは全く見せず、わずか30分あまりの再会の後、京成スカイライナー で帰っていった。僕はといえば夕べは大事をとって成田のヒルトン に前泊はしたものの、週の始めはひどい下痢と嘔吐で苦しんでいた。たぶん、キャンセルすることになるんだろう、とぼんやりと考えていたのだ。実際、荷造りなどする気にはさらさらなれず、一日中、ソファに横になったままだったのだから。

とても日頃の行いがよかったからなどとは言えないけれど、それでも体調はみるみる快復し、ガルーダ 880便に乗りこんだ。初のビジネスクラスは国内便のスーパーシートとほぼ同じではあったが、シート上でさまざまに姿勢をかえられる(僕くらいの身長だと胡座もかける!)ので、非常に楽で、7時間のフライトもあっという間だった。

僕はツアーに参加したわけではないので、果たして実際にライブを観ることができるかどうか、不安ではあったのだが、割と鷹揚なHard Rock Cafe (HRC)のこと。完全クローズドなライブではなく、エクストラチャージを払えば観れるんじゃなかろうか、と甘い期待もどこかに抱いていた。叶わん哉、(Hard Rock Hotelで右往左往してしまったけれども)地元客と同様、HRCに入場することができた。もちろん、ツアーに参加できれば初日から(行きの機内から!)メンバーと一緒で、ライブ翌日のパーティにも参加できたわけだから、その点は非常に残念なのだけれども、自分の体調次第という制約の中、今回はギリギリの選択だったな、と思っているし、ともかく幸運だったと感謝している。

さて、ライブ。

オープニング・アクトを務める地元バンドが1時間遅れで到着。渋滞にはまってしまったらしい。あとで知ったのだが、バリ/ヌサドゥアでのASEAN各国の首脳会議 のため、交通規制が掛かっていたらしい。地元バンド(名前は聞き取れなかった)の演奏は3曲で、うち2曲はパンク・ロックのようだった。ボーカルが非常に聴き取りにくく、またほぼ真正面の1階席に居た僕のところではキーボードが強過ぎて、キンキン聞こえていた。3曲目は日本のTHE BOOMの<島唄>だった。日本語で遅刻を詫びた後、沖縄音楽とバリ音楽の共通性に触れ、演奏を始めた。これは前の2曲ほど全体のバランスは乱れていなかったが、やはりボーカルが聴き取りにくいな、という印象はあった。そんなわけで、Earthshakerのステージは大丈夫だろうか、と一抹の不安が過っていた。ロディのダッシー氏 が忙しそうに動き回り、セッティングに余念がない。氏も僕と同じ不安を感じていたのかもしれない。

やがてHRCのマネージャーと思しき女性がちょっと聴き取りにくい英語で「Earthshakerは20周年記念のバリライブです」といったようなことを述べ、メンバーが2階の控えスペースから階段を下りてきた。ツアー参加者のいるアリーナ席を横切ってステージに登場。待ちに待ったEarthshakerだ。<Private Only>として仕切っていたアリーナ席が開放され、スタンディング・スペースとなる。僕は一段高い1階席のほぼ中央にいたので、そのままの席で観ることにした。

オープニングの<DRAPE SHAPE>に続き、いきなりの<強く咲け>。まわりを見ると、おそらく前座バンドの知人、ESファンと思しきバリニーズで埋め尽くされていて、HRCのスタッフも含めて、テンションが上がってきてるのが分かる。心配された音響も申し分ない。そして<マシンガン・マッシュルーム>でさらに熱気を帯びていくのが分かった。
久々に聴く<夢の果てを>に続き、ドラム・ソロ。僕らの隣に居たバリニーズが流暢な日本語で「彼のドラム、凄い! なんて言う名前?」と驚いていた。まさかそのKUDO→がお笑い担当MCをやろうとは思っていなかったようだけれど。それにしても今回のKUDO→のMCは最高だった。インドネシア語を随所に折り込み、しかもギャグまで絡めようとは。日本語も平気で理解するバリニーズにしてみればこれはまさに的を射たりだったようで、もしかするとこの日いちばんの(ちょっと違った意味での)盛り上がりだったかもしれない。このバリニーズギャグ、ビーチサイドで仕入れたらしいというから流石。

MC開けはスペシャルライブではお馴染みのKAIの<Take My Heart>。そして<走り抜けた夜の数だけ>ではSHARAはいつものビッグ・スマイルを会場いっぱいに振りまき、<MORE>ではMARCYを中心とした3人の掛け合いも素晴らしかった。2階席からも欧米人の歓声が聞こえる。そして幕のあとはアリーナ、1階席、2階席一体となってアンコールコール。アンコールは久しぶりの<Dark Angel>。締めは<Radio Magic>
1時間ちょっとの短めのライブであったが、会場のノリもよく本当に大満足な一夜で、BINTANG BEERが最高に旨かったのはいうまでもない。

Posted: Fri - October 3, 2003 at 05:58 PM      
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