青空・駐車場・笑顔...
これらを単体で見たときあなたは何を想像しますか?
また全てを合わせたら何を思い出しますか?


1999年7月31日地球の滅亡が噂されていたあの日、彼らは長年の夢を叶えた。
熱狂という言葉が似合うくらいの気合の入ったすばらしいステージ。
ファンもメンバーも貴重な時を過ごしていたように見えた。
これから夢を叶えようとしている人々の思いを確かに乗せて海岸線に響く歌声。


その時わたしは家にいた。
まだGLAYを忌み嫌っていた頃の出来事だ。本気でキライだった。
未だにライブビデオさえも見ていない。
テレビで流されるほんの少しの映像でしか知らないライブ。
あの時の客観的な視線で書こうと思う。


わたしにとっての「あの日」は青空とたくさんの笑顔。
雲ひとつない空によく映えたTERUさんが纏った衣装の赤があまりに鮮やかで、
人の手が波のように打ち寄せる姿に圧倒されたぐらいしか覚えていない。
高らかな歌声、よりそうかのようなやさしいギター、
誇らしげに自分の世界を唄うリードギター、冷静な熱を持ったベース...
全てが輝いて見えて、見守るドラムもキーボードもすべてのスタッフ、ファンも。
作り上げている要素の一つ一つ、すべてがキラキラしていたような気がする。


成功した今だからこうしてテキストなんかを書いていられるけど
わたしは絶対に暑さで倒れる人が出ると思っていた。
事故だってあると思ってた。いろいろと不安要素は大きかったと思う。
大規模なライブをやってそのメリットは?とか
現実的なことも含めてスタッフの方々は最後まで気を抜けなかったはず。
成功したのはファン各個人の意識の高さと、メンバーの求心力と
スタッフの努力とが合わさってうまく行ったのだと思う。


「同じ気持ちでいてくれたら」−−−ここではない、どこかへの一節。
このライブを象徴する言葉だと思ってる。

ーーーまだ見ぬ地平へーーー
走り続けることを選んだ彼らは今もまだ旅の途中。