音楽理論的側面
ジャズの語源
ジャズのスタイル
ブルースについて

ジャズについて

19世紀末から20世紀初頭に北米大陸の黒人達が歌う労働歌やブルース等と白人文化が混ざったりしたニューオーリンズにおいて生まれたとされています。
 ジャズの自由な表現形式は黒人のみならず白人音楽家にも注目を浴び、技法や理論など急速に発展していきます。20世紀半ばに音楽のジャンルとして認識され、国境や人種を越えた音楽芸術の現代的様式の一つとされています。
音楽理論的側面

狭義の調整、つまり長調と短調に基づく音楽です。和声(西洋音楽の音楽理論の用語のひとつ。和音の進行、声部の導き方および配置の組み合わせのこと)的にはケーデンスの法則(カデンツの法則)を重視した和音連結が行われます。
 また、近親調への転調や内部転調も行われていました。和声的にはクラシックの古典派と同じ内容をもっています。
 ジャズで良く聴く有名なルイ・アームストロングは和声的側面、リズム的側面、スタイルの発展に大きく貢献し、9th13thといったテンションをよく用い、より複雑で難しいリズムのフレーズを用いました。
 また全てのパートが音楽的に同等の意味を持つアンサンブル主体のスタイルから各楽器ごとにソロを回していくというスタイルを一般的にしていったのもルイ・アームストロングです
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ジャズの語源

ニューオーリンズで当時のスラングで女性性器や性行為をjass、売春宿をJassHauseと呼んでいて、売春宿の待合室や酒場を拠点に活動していた演奏家達をJASS BANDと呼んだことが語源となったという説と、「JAZZはシカゴで成立した語」や「フランス語のJaserから」という説など語源ははっきりしていません。
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ジャズのスタイル
いずれも活発に演奏され、発展をして生きたスタイルです。スタイルが発生した順番に列記します。
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ニューオリンズ | スウィング
モダン | ビバップ
クール | ウエスト・コースト
ハード・バップ | ファンキー
モード | フリー
フュージョン


ニューオーリンズ・ジャズ
ディキシーランドジャズ

 一般的にこの二つのスタイルの区別の仕方は、初期のように黒人によって演奏されるのがニューオーリンズジャズ。白人によって演奏されるのがディキシーランドジャズとされています。
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スウィング・ジャズ
 1930年代から1940年代初めに大流行した白人が主体となって作られた大人数編成によるジャズのスタイル。ブランスバンドからの発展とも言われているビッグバンドの形態です。
 構成は20名程度でピアノ、ベース、ギター、ドラム、トランペット、トロンボーン、ソプラノ・アルト・テナー・バリトン各サックス、クラリネットで編成されます。
 ジャズの特徴である即効演奏(フリースタイル・アドリブ)よりも念入りな打ち合わせに基づくアンサンブルに重点が置かれています。一般的に軽快なダンスミュージックとされています。
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モダン・ジャズ
 一般的に1940年代に確立したビー・バップから、1960年代終盤の電化ジャズあたりまでの総称です。電化ジャズは含みません。
 現在のジャズも含むという見解もありますが、「現在のジャズは、クラシック音楽同様、主流が厳密な理論に縛られ、演奏による古来の楽曲と理論の保存が最優先となってしまい、最先端としての音楽的進歩は見られないため、除く」という見解もあります。
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ビバップ
 1940年代初期に成立したジャズの一形態。ビー・バップ、ビ・バップ、バップだけでもジャズファンや演奏家には通用します。
 スウィングジャズに飽きたり本来の即興演奏が好きなジャズメン(ジャズの演奏家)達が、ライヴハウスや演奏主体の飲食店の閉店後にジャム・セッションをしていて、そこから発展し生まれたとされています。
 最初に決まったテーマ部分を演奏した後、コード進行に沿った形でありながら、自由な即興演奏を順番に行う形が主となっています。当事者にとっては楽しむためやダンスのためのジャズでしたが、演奏することが目的となった音楽とも言われ、聴く側の人間にとっては聴くだけの音楽になってしまったという批判があります。
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クール・ジャズ
 1940年代後半に成立したジャズの一つ。スウィング・ジャズの反動から出たビバップが陽気で奔放な演奏主体で即興演奏が主流であったのに対し、奏法・展開などに抑制の効いたスタイルを持ち味としているのがこのクールジャズです。
 黒人のためのジャズがビバップであるのに対し、白人のジャズであるのがこのクールジャズであると後に定義づけられています。
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ウエストコースト・ジャズ
 1950年代、アメリカ合衆国ロサンゼルスを中心とする、西海岸一帯で演奏されていたジャズの総称。
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ハード・バップ
 モダンジャズの一つ。アメリカ東海岸で1950年代半ばをピークに1960年代まで続いたスタイル。
 1950年代半ばに衰退を始めたビバップでしたが、1955年のチャーリー・パーカーの死と共に、その影響下にあった若手演奏家たちが一気に活躍し、表面化したのがきっかけといわれています。
 ビバップのようにコード進行に乗せた、あるいはコード分解によるアドリブといった基本は一緒ですが、ホットでハードドライビングしながらも洗練されたメロディアスなスタイルとなっています。
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ファンキー・ジャズ
 ハード・バップから発生した、あるいはその後継者的音楽と解釈されるモダンジャズの一つ。
 1950年代終盤から1960年代初頭までには確立されました。ハードバップのうち、プルースのフィーリングを強調し、ファンクの要素が加わった形態。教会音楽(ゴスペル-ソウルで詳細が見れます-)の影響が強く、ブルーノートスケールやそれに近い音階や進行を使用し、ソウルジャズとも呼ばれています。
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モード・ジャズ
 モダンジャズのサブジャンルの一つでモードを用いて演奏されるジャズ。モードとは、元来、ある曲を構成し演奏するための元となる、外見上は、数種のスケール(音階)と同様の、1オクターブ内の音の配列のこと。その場合、無数に存在する様々なスケールと区別すべく、いくつかの限定されたきまりがあります。
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フリー・ジャズ
 1960年代以降に発生した、いかなる西洋音楽の理論や様式に従わないといった一連のジャズの総称。
 ハード・バップでの行き詰まりを打開したジャズの流れとして、モードジャズと双璧して並んで挙げられることが多く、現在では認知され、ファンも多いです。
 「フリー」は、「モードジャズまでのモダン・ジャズの理論の束縛からの自由」であるとか、「表現の自由」であるなどと言われています。ピアノを拳で叩くように弾くパーカッシブ奏法やサックスの絶叫奏法ともよばれるフリーキー・トーンなどもこの流れで出てきた奏法です。
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フュージョン
 1960年代の後半より、電気楽器やロック風な奏法を取り入れた、新しい演奏スタイルのジャズとロックなどの融合された音楽です。
 これを期に現在のジャズの最先端ともいうべき、ポップ化への動きが盛んになったとの見解がありますが、伝統的なジャズのスタイルに反するとの見方もあります。
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ジャズ関連のジャンル
ブルース
 19世紀後半に米国南部で黒人音楽とカントリーが融合して出来た音楽、またはその音式です。
 ブルースに関してはソウルで詳しく紹介しています。
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