エイリアン日記

NYC MAN [2003年09月20日(土)]

雨の中、新宿厚生年金会館にLou Reedを見に行った。とにかく声が渋い。音の方は基本的にドラムレスのバンド編成だったこともあり、どの曲もスローテンポなアレンジが目立つ。これによって更にLouの声がメインに響き渡り、至福の2時間40分を過ごした。

自身がセレクトしたBEST盤発売に伴うツアーだったこともあって、各時代の名曲をバランスよく選曲していたのだが、特筆すべきはVU時代の曲を5曲も演ったことだろう。日本の前のオーストラリアではアンコール最終曲が「Heroin」だった日もあったらしい。そこまでの贅沢は出来なかったが、「Venus In Furs」(アナーキーなチェロソロが最高)、「Sunday Morning」を聴けただけでも感涙ものだった。「All Tomorrow's Parties」だけは他の曲とは逆にビートを重視したアレンジにしていたのもユニーク(本音はオリジナルで聴きたかったが)。

オープニング「Sweet Jane」のイントロ中、「Anyway...」と言って突如演奏を止め、「この曲は3つのコードで,,,」などと冗談とも本気ともつかないコメントをしてみたり、2曲目の「Smalltown」の時にも「東京は小さい街だと思うか?」などと観客とのやりとりも楽しんでいたり、終始リラックスしたムードも最高に良かった。

一点だけ気になったのは彼の太極拳の先生だと紹介されてステージで舞った方(汗)。2度目までは笑って見ることが出来たが、アンコール「Perfect Day」でしっとりと感動している最中に登場したときは正直ムッとしてしまった。

そう、彼はどうしてもボーカリストで語られがちだろうが、ギタリストとしても非常に優れたミュージシャンであることを感じたLIVEでもあった。昭和の歴史が染み込んだ会場の雰囲気と相まって、ここだけ時間が止まったかのような穏やかで素敵な体験をして帰りました。

Sweet Jane
Smalltown
Tell It To Your Heart
Men Of Good Fortune
How Do You Think It Feels?
Vanishing Act
Ecstasy
The Day John Kennedy Died
Street Hassle (I&II)
The Bed
Reviens Cherie
Venus In Furs
Dirty Blvd.
Sunday Morning
All Tomorrow's Parties
Call On Me
The Raven
Set The Twilight Reeling ...

Candy Says
Perfect Day

Walk On The Wild Side