1962年。この年は、イギリスでビートルズ，ローリング・ストーンズなどのビートルズグループが次々に誕生。
| Michael Kenner（マイケル・ケナー） | Vocal，Guitar |
| Andy Johnson （アンディ・ジョンソン） | Guitar |
| Eddy Robinson（エディ・ロビンソン） | KeyBoard |
| Neil Hodges（ニール・ホッジス） | Bass |
| Clarke "Mighty" Jones （クラーク・"マイティ"・ジョーンズ） |
Drums |
マイケルとアンディは幼な友達で、当時の人気スターのコピーを演っていた。この２人がハイ・スクール時代にエディとニールに知り合い意気投合し、ニールの紹介で、すでにベルズというドゥ・ワップ・グループのバックでドラムを叩いていたクラークが参加。
この５人でジョージ・スプリングヒル・バンドが結成される。
グループ名は、いつも彼等が練習していた古ぼけたガレージの持ち主がジョージ・スプリングヒルで、そのオーナーの名前をそのままグループ名にしたとのこと。
この頃は、全米でモータウン・サウンドが注目され始めた時で、彼等もＲ＆Ｒをベースに、より黒っぽい音づくりを求めて活動を開始する。
やがて、彼らのサウンドは地元で評判になり、いくつかのタレント・スカウト・ショウにも優勝。シングルも何枚かリリースされ、地元ではそれなりのヒットを記録。
特に３枚目のシングル「カモン・カモン・カモン」は１万枚クラスのヒットになっている。
このヒットでいよいよ彼らはシカゴへ進出。当時の超人気グループ、ドリフターズの北米ツアーの前座も務めたりし、シカゴではかなりの人気グループへと成長していった。
こうした彼らの活躍がショー・ビジネス界のプロデューサー、クリフォード・Ｅ・ボッパーの目に止まり、彼のプロデュースのもと、デビューアルバム「ジョージ・スプリングヒル・バンド・ファースト」が１９６３年１０月１８日にリリース。
目ざといファンはこの新しいサウンドに飛びつき、彼らの成功へのカウント・ダウンが始まろうとしていた。
しかし番組出演のためニューヨークへ向かったメンバーはモーテルで一泊。翌朝マイケルが自室で死亡しているのをマネジャーが発見。自殺か他殺かは未だに不明である。１９６３年１２月２１日のことだった。
グループの支柱を失った彼らは、その後もメンバーを補充し活動を続けるが、マイケルの抜けた穴は大きく、１９６４年７月ジョージ・スプリングヒル・バンドは解散。
ごく一部の人の心にその名を残して、６０年代のロック・シーンから永久に消え去るのである。
１９６４年、映画「ア・ハード・デイズ・ナイト」が公開され、世界中のティーンがリバープル・サウンドに熱狂した年だった........。
ジョージ・スプリングヒル・バンド永遠に。
Written by Sachiko