泥の花

今は 亡くしたはずのメロディさえ 胸に浮かんでくる

いつも ひとりきりと思い込んでそっと呟く 

耳をふさいでも 聞こえてる

何かが砕ける 音はまだ

ビン詰めになった この鼓動

聞いて

肩が小さく震えている小鳥を 抱いてあげるのは

同じようにして 抱いて欲しいからでしょう

解ってあげられる 信じてる

目の前のことに 怯えてる

漆黒の感情 抑えてる

今は

孤独の中 繰り返してる

この胸の痛みも

まぶた閉じて 逃げてゆくの

夜のヌクモリまで

涙に濡れたこの手で そっと包めば すぐに崩れる花

その温もりだけは この胸に いつまでも残っていて

ただ強く 触れたい思いは 消えてしまって

同じ悲しみ 同じ痛みも



BACK