関西クラシック音楽情報  ・・・トピックスのページ・・・  (05.3.14 更新)
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ザ・フェニックスホール
「エヴォリューションシリーズ」の5公演が決定


 ザ・フェニックスホールでは,優れた音楽性を持ち,発表の機会を求めている音楽家に呼びかけ,ホールと付帯施設を無料で提供し,飛躍のステップとしてもらおうと,「フェニックス・エヴォリューションシリーズ」を開催している.
  *基本外の技術費 (ピアノ調律,特殊な照明等の費用) や,レセプショニストの人件費などは,主催者の負担.

 ホール開館から10周年にあたる2005年は,例年より1公演増やし,5公演の企画を募集したところ,過去最大となる78件の応募があった.選考については,学芸記者や音楽評論家の協力を得て,別項の5公演を入選とした.

 2005年度選考アドヴァイザー:
 河出 伸 (毎日新聞 学芸部),持丸直子 (読売新聞 文化部),大田美佐子 (神戸大学),
 山田智恵子 (大阪音楽大学),白石知雄 (音楽評論家)

2005年度「エヴォリューションシリーズ」入選公演


05.7.13(水)未定 ザ・フェニックスホール
岩崎宇紀ピアノリサイタル 遮られない夢 〜ロシア・アヴァンギャルドの再考
曲目:ドビュッシー/12の練習曲より 半音階のための, 装飾音のための, 反復音のための,シェーンベルク/組曲 op.25,スクリャービン/ピアノソナタ 第9番 op.68「黒ミサ」,アレキサンドロフ/2つの小品,ロスラベツ/2つのコンポジション,ほか
◆ 「未完の芸術革命」と言われるロシア・アヴァンギャルド。同時代に興った、華々しい西欧の芸術運動の陰にあり、またロシア国内でも当局により制限されていたその活動から、斬新な音楽が生まれていたことはあまり知られていない。その不遇な音楽を、西欧の作品と対比させながら「再発見」していく。岩崎は1986年〈東京の夏〉音楽祭にてロシア・アヴァンギャルドのピアノ作品を日本初演するなど、近代・現代音楽を中心に演奏活動を行っている。

05.8.24(水)未定 ザ・フェニックスホール
三戸久史 古典クラリネット・ファンタジー! 古典クラリネット・バセットホルン/三戸久史 フォルテピアノ/山名敏之 曲目:ウェーバー/クラリネットとピアノフォルテのための7つの変奏曲 op.33,ダンツィ/バセットホルン・ソナタ へ長調 op.62,ミューラー/クラリネットとピアノのためのセレナード,メンデルスゾーン/ソナタ 変ホ長調 遺作
◆ モーツァルトやベートーヴェンが活躍した時代のオリジナル楽器を使用、当時の作曲家が求めていた音楽へのイメージや楽器の音色へのイメージを描き出す試み。また現代の楽器とは異なる柔らかな響きや個性的な外見を紹介する。クラリネットの三戸、ピアノの山名はともにオランダに留学、三戸はこれまでパリのシャンゼリゼ管楽合奏団などに参加、歴史的楽器の研究を続けている。一方、山名はフォルテピアノの演奏を中心に活動している和歌山大学助教授。共に、古楽に造詣の深い二人のデュオ。

05.11.16(水)未定 ザ・フェニックスホール
小森邦彦 マリンバソロリサイタル
曲目:レイノルズ/オータム・アイランド,オブライアン/ライム・アンド・リーズン,細川俊夫/想起,向井耕平/プレリュードとアレグロ,ほか
◆ 小森は、アメリカで研鑽を積み、現代音楽の演奏を意欲的に行っている。これまでドイツ・ヴィッテン音楽祭、ダルムシュタット音楽祭、武生国際音楽祭、ニューヨーク・キメルセンターに招かれ新作を初演している。東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C」に初のマリンバ・リサイタリストとして出演。またマリンバの特性である自然に減衰する音や豊かな倍音を生かした作品の普及に力を入れている。この公演も、すべてマリンバのために書かれた作品のみのプログラムで、マリンバ独自の音楽を追求する。

06.2.15(水)未定 ザ・フェニックスホール
フェニックス・オペラ・エヴォリューション「カプレーティとモンテッキ」
ソプラノ/尾崎比佐子 メゾソプラノ/福原寿美枝 ピアノ/未定 演出・協力/岩田達宗 曲目:ベッリーニ/オペラ/イン・ザ・フェニックス「カプレーティとモンテッキ」
◆ 日本人歌手の特性にふさわしいと言われるベッリーニのオペラ「カプレーティとモンテッキ」。しかし男性合唱の不足などから、日本で上演される機会は少ない。今回は、この作品にスポットをあて、ザ・フェニックスホールの小じんまりした空間で、自由な形式で上演する。この上演では、ピアノは単なるオーケストラの代わりではなく、即興演奏も交え、オペラに必要な登場人物、合唱、環境設定のすべてを担う。ロメオ、ジュリエッタ役はともに関西二期会会員で、幅広い演奏活動を展開している尾崎と福原。

06.3.15(水)未定 ザ・フェニックスホール
Violoncello の一人旅
チェロ/辻本 玲 曲目:J. S. バッハ/無伴奏チェロソナタ 第5番 ハ短調 BWV.1011,コダーイ/無伴奏チェロ組曲 op.8,ブリテン/無伴奏チェロ組曲 第2番 op.80
◆ J. S. バッハ、コダーイ、ブリテンは、チェロ音楽の発展に大きく貢献した作曲家である。今公演では、それぞれの無伴奏組曲を取り上げ、バッハが果たした役割、また後世の2人が受けた影響や強いつながりを探る。これら3作品はチェロの可能性を飛躍的に高めたとされており、チェロの歴史の中での位置付けを試みる。辻本は1982年生まれ。現在東京藝術大学音楽学部器楽科3年在学中。

 *過去の「エヴォリューションシリーズ」公演のタイトルは,ザ・フェニックスホールのホームページで見ることができる.

■ 問い合わせ:ザ・フェニックスホール(06-6363-0211)


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