ジョウロ雲

少しだけ分かったフリで 太陽取り出して
ビニール傘開いた また思い出す

染み付いた声がとれなくて
忘れた笑顔で 今日をつないでく

懐かしいヒビが 僕の温度奪って
当たり前を 増やしてく三日月が
カーテンのむこうで
何もない明日を重ねている


望まない未来が 近づいて
昨日の雨に流されて まだ進めない

強引な君のイメージが
今日もまた 僕をくるわせる

あの雲にまたがって 見下ろした景色も
今日はどこか違って
うるんだ目でつめこんだ ニセモノの言葉も
ポケットに忍ばせて握りしめたまま
僕は雨を今日もまた 降らすだけ