獣道

何もない大地に投げ出され
俺の旅は無情に始まっていた
道も食料も当てもなく彷徨う

その灯は希望か絶望か
薪を枕に眠る少女
無防備に微笑を浮かべ眠る

少女が目を覚ますのを待って
一緒に行こうと声かける
少女は笑顔で頷いて
俺の後をただ付いてくる

世界は僕らのために
自由は僕らのために
未来は自分のために
そうやって何人ものパイオニア達が歩んできたのさ


行く手を遮るものはなく
しかし目指す先は未だ分からず
俺らは終わりのない獣道を進む

少女が突然追い抜いて
ここでお別れと走り去る
ただ一人佇む俺には
先の見えない道だけ残る

世界は僕だけのために
自由は僕だけのために
未来は自分のために
そうやって生きていくのは本当に満足なのでしょうか


僕らは世界のために
僕らは自由のために
僕らは未来のために
そうやって生きていくのが本当の人間なのでしょうか