2004年1月31日
東京在住なのになぜか福岡まで行って今年の初ライブ HELLOWEEN 堪能してきました
元々洋楽の入り口になったバンドの上 一番好きなバンドを年の初めに見られるのは幸運でしょう
開演前のZEPP FUKUOKA
整理番号が400番台だったのでZEPPより福岡ドームに近い階段の上の方に並んでいたのですが
そこから写真撮ったらこんな感じですw
BON JOVIはドームの方でやってたんだよなぁなんて事を考えながら待ってるとようやく開場
開場して中に入ってみると開演前のBGMにはJUDAS
PRIEST
しかも良いタイミングにもPAINKILLERだったりします
今回は前座に2バンド出るので体力面を考慮して
フロア2列目最前列 鉄柵に寄りかかれる楽な位置で観戦
ライブが始まればみんなステージに押し寄せていくので
ステージ全体を見渡せる好ポジションだったりします
さらに待つことしばし・・・・
JUDAS PRIESTのベスト盤が流れる中
定刻6時の10分ほど前に場内アナウンス
まもなく開演いたしますの声に徐々にテンションが上がるも
今回は本命HELLOWEENはまだまだ先
まずは前座1バンド目 TWILIGHTNING が登場
TWILIGHTNING
フィンランドメロディックメタル系の優秀バンドを数多く輩出してきたスパインファーム所属の6人組
とてもデビューしたてとは思えないような落ち着いた演奏を見せます
BGMのJUDAS PRIESTがちょうどMETAL GODの再生を終える頃
場内が暗転してメンバーが一人ずつ現れ
6人がステージに揃ったところでライブ開始
フロアも中心部を筆頭に盛り上がっている様子
彼らの演奏力 ボーカルのヘイキの歌唱力も安定していて
安心して聴いていられます
初の日本上陸 日本の観客のパワーに感激したのか
ヘイキは何度もきみたちは最高にクレイジーだ ありがとう と御礼を述べていました
TWILIGHTNINGのライブが絶頂を迎えたのはヘイキのMCから
俺たちがTWILIGHTNINGだ 次の曲をしっかり覚えてやってくれよ
というセリフから導かれたアルバムのオープニングトラック GONE TO THE WALL を演奏した時
元々この曲自体ノリが良い曲なので 知らない人でも自然と反応していたのかもしれません
約35分 TWILIGHTNINGは意外なほどの実力の高さと
落ち着いた演奏でフロアを十分に暖めてくれました
まだまだステージの使い方に若々しい部分も見られましたが
このライブをきっかけにファンを増やしていくことでしょう
先が非常に楽しみなバンドでもあります
TWILIGHTNINGの演奏が終わり
ステージはセットチェンジへ・・・
再びJUDAS PRIESTのベスト盤がBGMとして流されるが
一回聞いた部分をもう一回聞かされる羽目になったので飽きる
その上 セットチェンジがいつまで経っても終わらない
業を煮やした人からは早くしろとの声も上がる
せっかく盛り上がって熱を持ったフロアもすっかり冷め切ってしまった
このセットチェンジの長時間の待ちが
次に登場するDRAGONFORCEの悲劇の始まりだったのかもしれない
約40分 7時10分を過ぎる頃 ようやく場内が暗転
DRAGONFORCEが登場
TWILIGHTNINGより日本市場での受けが良いであろうDRAGONFORCE
しかし、今回は試練の時となってしまったようだ
40分かけた割にはサウンドバランスがいまいち
しかも、フロアはこの待ち時間ですっかり冷え切っている
DRAGONFORCEのメンバーもそんな様子をわかっているのか
ライブ開始から全力でフロアを煽りに行く
しかし、なかなか暖まらない
メンバーが必死に盛り上げようとしているのを見て少し可哀想になってしまった
必死にステージを走り回るメンバー
全員が動き回るものだから何度もぶつかりそうになっている
それほど必死に頑張っているのだが2曲目の演奏中 さらなる悲劇が彼らを襲う
高速ツインリードを売りにするバンドの命とも言えるギターの一本が沈黙した
テクニカルトラブルだ
この2曲目 ギターを変えても 何をしても復活せず
そのままアテ振りで終わることとなってしまった
40分かかったのは技術的なトラブルが裏であったからかもしれない
このトラブルからバンドは次は静かな曲をやるよとMCを入れ
STARFIREを演奏
ギターの音は出るようになったが
今度はエフェクトの切り替えを忘れるなどつまらないミスが続く
40分かかったために時間が押していたのか
それともトラブルを修復できなかったからなのか
4曲目にしてバンドは次が最後の曲になると宣言
ここまで鬱憤もたまっていたのだろうか
全力でステージを駆け回るメンバー達
最後の一曲には最新アルバムのタイトルトラック Valley Of The Damned が演奏された
この高速ナンバーにようやくフロアは反応した
終わりよければ全てよしと言うわけには行かないが
なんとか一矢報いる形になったようなもの
ソロパートではギターも目いっぱいの早弾きを披露し喝采を浴びていた
短い出番で終わってしまったが
最後に見せた演奏が本当のDRAGONFORCEの実力だと思う
今回は残念な結果だったが
彼らの実力なら単独公演でも来れるはずだ
DRAGONFORCEがその短い出番を終え
再びセットチェンジの時間
今度は同じアルバムを流さないように工夫したのか
HALFORD、SPIRITUAL BEGGERSなどなど
サンクチュアリに所属する大物のBGMが次々と流される
メインの出番を控えてBGMも50%増し
そんな中でバックドロップには垂れ幕が掲げられる
今回のバックドロップはかぼちゃが一杯 うさぎが一匹
年々シンボルのかぼちゃの顔つきも邪悪になってきてるし
このうさぎがまた良い味出してたりします
セットチェンジにもそんなに時間がかからず 8時過ぎに本命HELLOWEEN登場
HELLOWEEN
オープニングBGMにはHAPPY
HAPPY HELLOWEEN
そういえば今作にはオープニングインスト無かったしなぁなんて事を思いながらも
当然HAPPY HAPPY HELLOWEENは歌わなきゃ勿体無い
歌ってる間にメンバーもぞろぞろと登場
相変わらずの長身のマーカス
マーカスに劣らないほど背の高いサシャ
ドラムにはいつの間にやらステファンが座っている
そしてヴァイキーとアンディが出てきて全員がステージに揃った所でライブスタート
いきなりこれは反則じゃないかと思う
コードを合わせた後サシャが簡単な高速ギターソロを見せる
そして紡ぎだされたイントロは
HELLOWEENのデビューアルバムのオープニングトラック
Starlightだった
カイ・ハンセンが歌っているより歌の上手い人が歌った方が
当然この曲も段違いの名曲になる
アンディの歌うStarlight それは間違いなく名曲に生まれ変わっていた
ソロではサシャ&ヴァイキーが息のあったコンビネーションを見せる
サビでは当然大合唱
Walls Of Jelicoから選曲してさらにそれを一曲目に持ってくるのは予想も付かなかった
続く2曲目
まだまだ続く反則技
Walls Of Jelicoから2連発
今度は2曲目に収録されていたMurdrersだ
サビのMurdrers!ではマーカスがサビに合わせて
サシャを指差したり 自分を指差したり ネックでヴァイキーを指していたりと
とっても楽しそうに演奏していた
この曲でもサビはさけんで当然
ツインリードも絶好調だ
続いてアンディが挨拶をする
今回の来日でまた日本語覚えたのか
日本語で色々とネタを披露w
そして、Walls Of Jelicoの次に出たアルバムを知ってるか?と問いかける
これを知らない人がこの場に来てるって事はまずないだろう
時代を変えHELLOWEENの地位を確固たるものとした守護神伝の事だ
アンディは守護神伝の中から一番短い曲をやる
キスする間もないほどに終わってしまうような短い曲さ と紹介
アンディ定番の嘘つきタイムだ
つまりは全く逆の曲をやるということ
守護神伝パート1 そしてパート2合わせた中でもっとも長い曲
まさかこれを生で聞ける日が来るとは思わなかった
守護神伝のタイトルトラックである KEEPER OF THE SEVEN KEYS だ
もの悲しげなアルペジオから曲はだんだんと盛り上がっていく
バンドの息がぴったり合っていないと演奏することさえできない名曲中の名曲
サビでは誰もがこぶしを振り上げ歌う
このサビを一緒に歌える幸運だけで今日は満足だ
そして曲は中間パートへと向かう
フロアに手拍子を促しながら DESEASE DESEASE DESEASE〜♪ のパートへ
そして叙情の調べを堪能できるソロパートへと
前任ギタリストのローランドは上手かった
テクニックだけで見ればサシャより上手いかもしれない
でも、ヴァイキーとの相性は良くなかった
彼が作曲した曲にツインリードの導入がほとんどないことからもそれは明らかだ
しかし、今回はヴァイキーとも相性が抜群のサシャがHELLOWEENには居る
この二人の起こすマジック
それが生演奏で最高のツインリードパートを聞かせてくれる結果になった
ラスサビ前のツインリード
ステージ中央で二人ネックを突き合わせてのハモリ
HELLOWEENの醍醐味はこれにこそあると思う
ラスサビに入るところで演奏がストップ
アンディ先生指導による KEEPER OF THE SEVEN KEYS〜♪
の大合唱が扇動される
下ネタ交じりでフロアにまだまだいけるだろと問いかけるアンディ先生
ようやく満足したところでバンドも合流し曲は大団円へと向かう
気が付けばここまで今までライブで聴いたことがない曲が立て続けに3曲も演奏されている
バンドはまだまだ守護神伝からのナンバーを演奏する
FUTURE WORLDの前にはサシャの簡単なソロから導入され
サビはやっぱりの大合唱
毎回楽しんではいるもののここまで楽しく笑顔が絶えないHELLOWEENのライブは初めてだ
ギターソロではいつもどおりにネックを振るヴァイキー
それに気づいていながら無視しているサシャw
本当に仲がいいんだなと思える光景
最後には一緒にネックを振ってあげるサシャ 良いキャラです
アンディが再びMCを入れ
守護神伝からもう一曲 俺の大好きな曲をやりたいんだ
そこにいる最近禁煙中のヴァイキーが書いた曲だよ
あ、間違えた禁煙じゃなくて節煙だったよ
ヴァイキーは良いよね 禁煙するとか言っておきながら自由に節煙で済ませちゃうんだから
そんなヴァイキーが大空を自由に舞う鳥の事を書いた曲だよ
なんだかわかる? イーグル!!!
と振られればフライ フリーとお答えするのがフロアの常識
ライブでは演奏されないことはない定番ナンバー EAGLE FLY FREE だ
この曲でも見事なソロを聞かせてくれる
サシャ&ヴァイキーは本当に相性が良いみたい
各個人のソロタイムも見事に決めてくれて
曲はエンディングへと
次はBETTER THAN RAWから一曲やろうというMCから
これもライブでは始めて聴くことになる HEY LORD
サビも一緒に歌えるナンバーだ
元々この曲は絶対ライブ栄えすると思っていたが
案の定のはまり具合に感激
再びMCを入れ
そこにいるサシャが書いた曲をやるよと宣言
ようやくニューアルバム RABBITS DON'T COME EASYからの選曲 OPEN YOUR LIFE
またまたサビを一緒に歌えるナンバーだ
サシャは長身のギタリストで髪を切った後のポール・ギルバートにどこか被るイメージを受ける
自分の書いた曲を大勢の観衆に一緒に歌ってもらうなんて事が今までなかったからなのか
この曲の演奏中 サシャはとても嬉しそうに見えた
守護神伝からのDr.Stein
ニューアルバムからのBack Against The Wall と強力なナンバーの間に
ここ数回の来日公演では珍しくバラードも演奏
THE TIME OF THE OATHからForever And One
DARKRIDEからIf I Could Fly と
これまた今までライブで聴いたことのない選曲を披露
Dr.Steinではネタなのかどうかわからないけど
途中でステファンのドラムビートがどんどん早くなる
HELLOWEEN史上最速のDr.Steinだったのでは?w
ソロではマーカスがアンディにとっ捕まって無理やりヘッドバンキングさせられるのももうお馴染みの光景だ
ギターソロもばっちり息が合っている
Back Against The Wall では
中間のリフ応酬でストロボがたかれ
フロント3人が並んでネックを振っている姿が印象的だった
そして、本編は最後の時を迎える
この曲なんだかわかる? TIME OF THE OATH からの曲なんだ というMCから
最初は答えがわからずとまどっていたフロアも
アンディが力こぶを作ったところで次の曲を察知した
俺たちは何を隠し持ってる? そう POWER だ
本編最後にはPOWERが演奏された
もうすっかり馴染んできたギターソロのメロディを一緒に大合唱
掛け合いが入り アンディがフロアを右と左に分けて競い合わせる
右も左も満足の行く声が出たところでフロア全体でギターメロの大合唱
それを受けてバンドが演奏を再開し 曲はクライマックスへ
最後のWE GOT THE〜 の後にフロアからPOWER!!!と答え曲はエンディングへと
本編を終えて時間は1時間30分ほど
アンコール中にはHAPPY HAPPY HELLOWEEN♪のコールもかかり
ほどなくしてまずはステファンがステージに登場
スティックを使わず素手でドラムを叩き
何かが来るのを誘うようなそぶりを見せる
その何かはシタールを手にしたサシャ
この時点で次に演奏される曲がわかる
イントロを奏でた後再び袖に消えるサシャ
ステファンがスネアでのビートをたたき出すが 誰も出てこないw
これまた明らかにネタなのだがw
もう一度スネアビートを叩くと今度はメンバーが出てきて曲はSUN 4 THE WORLDへ
哀愁のサビはここでも合唱を楽しめる
SUN 4 THE WORLDが終わると
ステージ脇でキーボードを弾いているヨーンが自己アピール
アンディがそれに答えヨーンを紹介
そして、曲は来日公演ラストナンバーでお馴染みのHOW MANY TEARSへ
最後の一曲ということで全力で楽しむ時間
ギターソロも見事に決まり
叙情パートへと
メンバーもかなり楽しんでおり 各人が各人を煽っている
ヴァイキーの出番になればサシャがわざとヴァイキーから離れてピック投げつけてたり
それに答えてツインリードになるところではヴァイキーがサシャの回りをうろうろしたり
その後ろではお馴染みアンディ&マーカスコンビが空を仰いでいたりする
そして叙情パートが終わったと思ったら
今度は全員でステファンを指差し 早く叩けよと言わんばかりのアクションをみんなでしていたりと
心のそこから笑っていられる良いライブ
ステファンのスネア連打から曲は最後のツインリードへ
このギターメロを合唱し曲はラスサビ そしてエンディングへ
エンディングはいつもと同じようにコードを鳴らしていく演出
前回と決定的に違うのが
ドラムセットの前にフロント3人が並んで揃ってネックを振っている光景
思えばローランドが居た頃はこういう光景ってあんまり見たことがない
最後にはサシャがマーカスのベースを持ち
マーカスはサシャのギターを
アンディがヴァイキーのギターを渡されそのまま最後のコードを鳴らしてライブが終了
こんなに心から楽しめたHELLOWEENのライブは初めてだ
古い曲が大分復活しているわけには
やはりローランドいた時代の曲にはツインリードが少ないからだろう
カイ&ヴァイキーのギターコンビが紡いでいたツインリードは時代を超え
サシャ&ヴァイキーのコンビで再び日の目を見ることになった
今回はツインリードを徹底的に披露する選曲といえなくもない
そして、それこそがHELLOWEENの醍醐味だろうと思う
トータルして1時間50分ほどのライブ
新メンバーお披露目の意味も込めた来日公演だったが
結果だけ見ればこれだけのギターコンビ 並ぶものはまず居ないと思えるコンビネーションだった
次回作にはツインリードがさらに増えているんじゃないかとも思える