「ろびのスパイス」 by ろび

第3回「バックパックのススメ」(2001.7.23)

今年の夏休み、あなたはどう過ごされますか
ろびの夏休みは9月か10月ぐらいかなあ。
今年は、どこに行こうかな。

去年は北インドを一週間、友達と3人でバックパックで旅した。
インドは私たち日本人には1000年たっても理解できない国だと思った。
それだけに魅力と危険が紙一重。
想像できないほどエキサイティングだけど、強い精神力が必要かもしれない。

衝撃のシーン
ガンジス川はヒンズー教の聖なる川。
インドでは「ガンガー」と呼ぶ。
早朝、日の出の時刻。その光景に唖然としてしまった。
沐浴をし、太陽に向かってひたすら拝む人、泳ぐひと、うんちする人、
そのそばで洗濯する人、様々だ。
なにやら灰のようなものが流れているので聞いてみると、
上流の方で死体を火葬しているらしい。灰だけではない。
生身の死体も流れている。だけど、現地の人にとって、それは当たり前の風景なのだ。
コーヒー牛乳色のその流れに足を浸してみた。
これが、全てを包みこむガンガーなのか。

価値観
こう言っちゃ何だけど、貧しい国でリッチな旅は好きじゃない。
インド人は腹が立つぐらい、料金をふっかけてくる。
たけど彼らは彼らで生きるのに必死なのだ。
観光客が落としていくお金で、大家族を養うリキシャマン。
彼らにとって、1ヶ月かけて働いても買えないような物を日本人はいとも簡単に買っていく。
そんな光景を、彼らはどんな思いで見ているのだろうか。

出会い
バックパックで旅をすると思わぬ出会いがある。
夜行列車の2等寝台で同じコンパートメントになった老夫婦と仲良くなり、
予定を変更して、家に遊びに行くことに。

 インド北西部に位置するジャイプール。
貧富の差が激しいインドのなかでは、生活水準の高い街のようだ。
老夫婦は中流階級らしい。簡素だけど、それなりの家に住んでいた。
おばさんはサンドイッチやインドのお菓子などで私たちをもてなしてくれたり、
サリーの着方を教えてくれたりと、とても楽しい時間を過ごした。
帰り際、おばさんが言った言葉がとても印象的だった。

「あなたたちは日本人で裕福な生活をしている。
 私たちは決してリッチピープルではないわ。
 ちょっと下のミドルピープルよ。
 だけど、あなたたちのことは自分の子供のように思ってるわ。」

階級にこだわるその言葉はカースト制の名残だ。私たちにとっては階級なんてどうでもいいことなのに。
だけど、私たちを「日本人の子供」と言ってくれたおばさんの言葉は、とても温かかった。

1日かけても話し尽くせないほどいろんなことがあったけど、
現地の人と触れ合える旅って好きだ。
自分のの足でその土地を歩いた実感がある。思い出もその分強烈に残る。
路地で出会ったあの男の子は、私が折った折鶴、まだ持ってるかなあ・・・。
インドにまた行きたい。(だって、カレー、めっちゃ美味しいし。安い食堂のカレーだったらお腹一杯食べても100円かからない。)

よし!今年は南インドに行こうかな。(バナナの葉っぱをお皿にしてカレー食べたい。)