「ろびのスパイス」 by ろび

第2回「A.I」(2001.6.27)

皆が口を揃えて「観たい!」と言うA.I。ネタバレしない程度に、個人的な感想です。

この映画、何が凄いかって、まず子役のハーレイ・ジョエル・オスメントくんの演技力。
上手すぎて鳥肌たちました。(撮影中、ロボットになりきるために6分か7分瞬きを我慢したらしい)
セックスロボットのジュード・ロウも、これまた いい味出してるんだな。
ロボット的メイクが完璧すぎてちょっとコワかったけどね…。

この映画の予告は、ハーレイ君が人工知能のロボット役である、という以外、
ほとんど内容を明かさず、秘密主義を貫いています。
それだけに、衝撃的シーンも結構あったなぁ・・。
「SFファンタジー」という宣伝文句からは「夢」という言葉を連想してたけれど、
むしろ悲しくて胸を裂くほど切ない。
そして私の想像をはるかに越えた世界と、とんでもない展開に驚きました。

最近のものだと「メトロポリス」や、「アンドリュー」に代表される、
『ロボットに愛は生まれるか』的映画が増えてきたけど、
「A.I 」は、そういった類のものとはまた違う。
「愛する」ことの意味や、誰も解決できないような難題を残酷なまでに突きつけているような気がしました。

あ、そうそう、これは先に知っといて損はないと思うけど、
途中、「時計仕掛けのオレンジ」や、「2001年宇宙の旅」を彷彿とさせるシーンがいくつかありました。
「何でかなー?」と思ってたら、この映画、
スピルバーグ監督が今は亡きスタンリー・キューブリックに捧げた映画だったのね。
映画のエンドロールのラスト、「戸田奈津子」が出てくるあたりで知りました。
なるほど、それで最後の方に出てくる「あの人たち」はあんな感じなのかぁ・・!
(→こんなこと書いたら、気になるでしょ?うふっ。)
A.Iは、キューブリックが長年温めていた構想だったようです。

いろいろ書いたけど、これ以上はネタバレになっちゃうのでやめます。

人によって、泣けたり、感動したり、あるいは恐怖を感じたり、捉え方は様々だと思うので
観た人は、よかったらあなたがどう感じたかをろびに教えてくださいね。