参照テキスト
[20090211新春交流会主催者のいのくら屋さん<東京都大田区中央1−15−1 /03−3775−9323>
発行の 『いのくら屋 にゅーす』より]
土と酵母の ぬちぐすい
新春「あたい」の人々との交流会
地球温暖化を叫ばれているが温暖化の裏側には人口と食料の問題が横たわっている。
地球全体の危機である。食料を諸外国に頼るこの国は食の安全性を言うならば安全性という言葉は崩壊していると思っている。米騒動もしかり、いつまでも傷まないバナナをはじめあらゆる果物はポストハーベストに曝されている。
(ポストハーベストとは:収穫後の農産物に使用する殺菌剤、防カビ剤などのこと)
輸入食品の安全性を上げたらきりがない。デパ地下、スーパー、コンビ二で売られている国産品も同じか。せめて、病院の回復食、学校給食は無添加なもの無農薬・農薬が少ない野菜を使ってもらいたいと願う。かたや、各地では地産地消の学校給食は多い、保育園や児童館でも『食』の見直しが始まっている。
私達が自然と人間の関係を大切にと思うのは、自然の環境を守るためだけではなく、『農と食』を問いながら『いのち』『暮らし』と社会の健全を思うからだ。市場原理、効率化がこの世の主要であることは言わずとも知れたことだ。が、それが人生のすべてかと言われればそればかりではないと答える人は少なくない。
かつて、いのちとくらしには『助け合い』や『譲り合い』の作風があった。焼津の橘さんの玄関先には『互譲』と書かれた書が在る。言葉を変えて言うならばこれからは『小さな寄り合い』の仕組みを取り戻すことだと思う。
琉球には『あたい』という言葉がある。自分の食べ物は自分で作りなさいと言う意味です。家のそばに菜園を作り自給していく、この菜園を『あたい』と云っている。この菜園をおじい・おばぁが耕して長生きしてサクモツをショクモツにしている。この食を『ぬちぐすい』(命の薬)と呼んでいる。ぬちぐすいを他人に委ねて良いのかという思想がある。
いのくら屋には信頼がおける『あたい』と『ぬちぐすい』を拵えている人々が各地にいます。野菜に集まる虫・病気に我慢して農薬を使わずに栽培する。果物の木を傷めさせないように殺虫剤・殺菌剤を少なく散布する努力がある。リンゴ・柑橘類はホルモン剤、除草剤は使わない。10月末頃に店先に並んだブロッコリーの畑に取り入れに行くと500株くらいのうち収穫できたのは3分の1ぐらい。暖かさと雨で病気が出て残りは腐ってしまった。残念ともいたましいとも云いようがない。
病気に負けない野菜を作るために堆肥を入れて良い土作りにこつこつと積み上げて励んでいます。土と酵母・微生物で野菜をくだものを醸しだす、人は肥える。肥えることは太ることばかりではない。「舌が肥える」「口が肥える」「目が肥える」の言葉がある。目が肥えるとこの世の事象を見抜く力になるように全人格が肥えることだと思うが。
信頼がおける『あたい』の人々と会って・聞こう・見よう・話そう・食を拵え・命の水を飲んで喜びを増そう。 万障繰り合わせの上 ご参加をお待ちしています。
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