八丈太鼓まごめ会
こんにちは!東京は大田区の南馬込で、八丈太鼓を打っているグループです。会の発足から6年目ですが、このたびホームページデビューしました。 私たちの指導者は、八丈島に長く住み、太鼓歴三十数年あまりの水野只道(ミズノシドウ)。会のメンバーは、正会員11名ほか、しょうがい者の自立グループなど、賛助会員がたくさんいます。定期の練習は大田区内で月10回。そのほかに、随時の自主練習も行っています。 よろしく お願いします……。
 さて、ご存知の方も多いと思いますが、私たちの打っている八丈太鼓は、伊豆諸島・八丈島に江戸時代から伝わる郷土芸能です。使う太鼓は、八丈太鼓特有のものではなく、一尺六寸前後の、いわゆる長胴太鼓といわれているもの。



  一台の太鼓を二人一組で両面から打っていきますが、一方は決まったリズムを刻む下拍子(シタビョウシ)、もう一方は、それに合わせてアドリブで打ち込む上拍子(ウワビョウシ)、で成り立っています。
 エッ、八丈太鼓って決まった曲を打つんじゃないの?と、意外に思われる方もいるかと思いますが、島に伝わる八丈太鼓は、常に自分なりのリズムで打っていくもので、譜面のないのが一般的です。
八丈太鼓の本格的なソロで、定型で演奏することはありません。その人、その時で、打つたびに変わっていくのが本来の八丈島の太鼓なのです。
 この、伝統太鼓にはめずらしい、アドリブ性という特徴が、私たちにとっては大きな魅力になっています。誰でもすぐ打てるという親しみやすさがある反面、経験を積むほどに、そのむずかしさが解ってきます。けれど、私たちが長く続けてこられたのも、まさにこの特徴のおもしろさがあったからだと思います。
 また、八丈太鼓には、太鼓の間に、唄が入るというこれもまた珍しい特徴を持っています。特に、本バタキというリズムで打つ時に入れる島の唄は、哀調を帯びた美しい旋律を持っています。太鼓に最も合う音色は、どんな楽器よりも人の声であると、私たちは感じています。唄を入れ、掛け声を入れると、島の太鼓はそれだけでふしぎと栄えてきます。そんな伝統をこよなく愛し、大切にしていきたいと私たちは思っています。
 そしてまた、八丈太鼓には、足を揃えた着物姿で打つ、伝統的な手法があります。勇壮な開脚の「男打ち」だけでなく、優雅で味わい深い「女打ち」の伝統も、大切に残していきたいと願っています。
         
 それはともかく、太鼓を打つ上で大事なのは、太鼓がすきで好きでたまらない気持ちで、まず楽しく打つこと。技術の鍛錬は、むろんなおざりにできませんが、そこにいきいきとした息吹きと、心が伴っていなければ、いい太鼓にはなりません。私たちは、上手さが前面に出た太鼓よりも、熱い気持ちのこもった、いい太鼓を打ちたいと、強く願っています。

 自分なりの手をアドリブで打っていくということは、自分の全てを曝け出すことであり、その時の心の持ち方が、そのまま音に反映していくということです。よい太鼓を打つには、太鼓と一つになること。それには充実した精神と、高い集中力、そしてひたむきな心が必要とされます。その集中力を日頃から養い、豊かな精神を育てていくことが、太鼓打ちには欠かせないと、私たちは考えています。
 指導者を始め、私たちの会には、八丈太鼓だけを長年打ち続けているメンバーが何人かいます。それでも飽きることがなく、打てば打つほど、その奥の深さは日々に感じるばかりです。八丈太鼓は、それほど楽しく、そしてむずかしく、心惹かれる太鼓なのです。
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まごめ会の指導の順序と練習方針
  まごめ会を初めて訪れた人には、まず自由に打ってもらい、太鼓の楽しさを味わっていただきます。  
 そして、、練習の手始めには、「本バタキ」と「ユーキチ」の二種類の見本を見て、先に取り組んでいきたい方を選んでもらいます。その上で、その人が打ちたいリズムに合ったよい音が出せるよう、その人なりの個性を生かした打ち方を指導していきます。練習に際しての指導の方針は、次の通りです。
 ◎譜面を使わない自由打ちを、主とする。

 ◎上拍子と並行して下拍子も練習していく。

 ◎島の味を大切にしながら、その人に合う、その人らしさを生かした打ち方を
  導き出していく。
 
 ◎太鼓のリズムやフレーズだけでなく、音の質を大事にすること、 また
  挿入歌の指導にも力を入れる。

 ◎技術的なものは惜しげなく、どんどん教えていく。そのことによって、
   各自がその先にある精神的なものを探索していけるようにする。

 ※毎週火曜の夜と、月2回の日曜の昼に練習しています。

 
※毎週木曜の夜は、初心者を中心とした練習をしています。

 ☆見学希望の方は、お問合わせフォームよりご連絡ください。


        ◎まごめ会稽古場案内のページ◎

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 そのための具体的な方法として、たとえば「坐禅」があるというのが、水野只道の経験的な確信です。しかし、これは誰でもすぐにできるというものでもなく、瞑想・呼吸法・体操など、それぞれが自分らしく、その人なりの方法を模索していくしかないのでしょう。