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第16話
宇宙戦艦ミサイル発射!!

 月は太陽をはさんでちょうど反対側を回る2つの惑星に接近していた。2つの惑星とも人間が生活できそうである。放浪の旅は終わりにできるのだろうか。
 2つの惑星のうちの1つベータ星では評議会が”ある”攻撃の決定をする。作戦指揮官ダイオネは、戦艦サタゼウスに乗ると月へと向かった。攻撃目標はアルファなのか?防御スクリーンを張り、警戒態勢をとるアルファ。全イーグルがサタゼウスに向かい発進しようとしたとき、サタゼウスからある種の電磁波が発射される。その結果すべてのイーグルは発進不可能になってしまう。防御スクリーンも無効化され、さらにアルファのコンピュータも異常をきたしてしまいエネルギーレベルが下がり始めた。もはやアルファに打つ手はなかった。そのときサタゼウスからミサイルが発射された。コーニッグは叫ぶ「伏せろ!」しかしミサイルが向かう先はもう一つの惑星デルタであった。惑星上で炸裂するミサイル、報復のミサイルがデルタから月に向かって発射された。月は惑星ベータとデルタをめぐる宇宙戦争に巻き込まれてしまったのだ。
 幸いアルファをそれたデルタ星のミサイルは戦艦サタゼウスに命中した。大破したサタゼウスから小型の宇宙艇が発進、コーニッグは受入を決める。小型艇から降り立ったダイオネは数百年に渡るベータとデルタの戦争について語った。女性ばかりの星ベータと男性ばかりの星デルタは過去から争っていたものの直接互いの惑星を攻撃することは、太陽に阻まれてできなかった。宇宙空間に基地を建設することも計画されていた時に、ちょうど月が軍事拠点として最適の位置に現れたのだ。コーニッグ達は対応に苦慮する。
 ちょうどそのころもう1隻の戦艦がアルファに迫る。今度はデルタ星の戦艦である。月に着陸すると次々にミサイルを今度はベータ星に向けて発射し始めた。応戦でベータ星から月に向けてミサイルが発射される。いつ戦艦をそれたミサイルがアルファに命中するかわからない。
 ダイオネはアルファに対し同情を示す。この攻撃の最中全メンバーをベータ星に移住させることさえ提案した。そのときベータ星のミサイルがデルタ星の戦艦を破壊!コーニッグ達は2つの惑星の停戦協定を申し出る。ダイオネはベータ星のチーフ・コミッショナーとの相談を要求する。そのころアルファから提案を受けたデルタ星の防衛軍最高司令官タロスは、最高評議会に要求を提出すると答えてきた。どうにか無事この区域を切り抜けられるかも知れない。またベータ星のチーフ・コミッショナーのセイアもタロスが同意するなら話し合う用意があると伝えてくる。停戦協定が成立、その時もダイオネはベータ星への移住を申し出るが、コーニッグは言葉を濁した。移住を検討しているとき、ダイオネが姿を消す。
 ダイオネは小型艇へとテレポートしていた。実は停戦協定はデルタ星を油断させるための工作でサタゼウスも大破していなかったのだ。ダイオネはミサイルを発射!タロスはアルファが裏切ったとアルファに向けてミサイルを発射する。アルファにミサイルがつぎつぎと命中する。このままでは全滅だ。月面車がサタゼウスに向かう。そのときコーニッグはダイオネのところに向かうと通信を送っていた。攻撃中止を呼びかけるコーニッグ。しかしダイオネは要求を拒否した。そのとき月面車に乗る宇宙服の頭がとれる。月面車は無人で高性能爆薬が積んであったのだ。さっきの通信はコーニッグからの最後のチャンスだったのだ。サタゼウスは大爆発を起こし、その船内でダイオネも息絶えた。ベータ星の戦艦の破壊をデルタ星へ伝えると、デルタ星からのミサイルは間一髪宇宙空間で自爆させられた。
 やがて月は2つの惑星の側から離れていった。移住できる惑星はいつになったら見つかるのだろうか。


原題:The Last Enemy
本国では第18話
脚本:ボブ・ケレット Bob Kellett
監督:ボブ・ケレット Bob Kellett
ゲスト出演
 ダイオネ : キャロライン・モーティマー Caroline Mortimer
 タロス : ケビン・ストニー Kevin Stoney
 セイア : マキシン・オードレィ Maxine Audley
宇宙