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第4話
黒い太陽 ブラック・ホール

 何事もなく月の近くを通過するだけだった小惑星が突然進路を変え、アルファに向かってきた。衝突の直前に小惑星はさらに進路を変えた。アルファは無事であったが、そのあと小惑星は消滅してしまった。
 しかも月はその方向の謎の天体に引き寄せられている。原因の調査にサンドラの恋人(らしい)ライアンがイーグルで向かうが、操作不能になりイーグルごと消滅してしまった。謎の天体の正体はブラックホールであった。月はブラックホールに吸い寄せられていた。逃れる術はない。
 バーグマン教授は反重力タワーと全イーグルのエネルギーを利用し電磁バリアを張ることを計画、実行することになった。しかし、ブラックホールの巨大なエネルギーの前には気休めにすぎなかった。
 そのためコーニッグは1隻だけイーグルを残し、コンピューターに選ばれた6名だけを5ヶ月分の食料などと共に脱出させる計画を立てた。その6人の中にはカーターやサンドラ、そしてヘレナも含まれていた。(ちょいとできすぎ。)ヘレナは残ることを主張するが、コーニッグは変更を一切認めなかった。
 電磁バリアの準備中にバーグマン教授は事故に遭うが人工心臓で一命を取りとめた。
 そして電磁バリアの作動とイーグル5号の出発。全エネルギーを電磁バリアに回すため暖房も停止し、アルファのメンバーは寒さにコーヒーや一杯の酒で耐えていた。ポーカーをする者、チェスをする者、互いに語らう者、迫りくる恐怖にそれぞれが耐えていた。(このときのコーニッグと教授の関係が結構しみじみとしていていいなと思います)
 ついに月はブラックホールに突入。互いに語らっていたコーニッグと教授は体が透ける、年老いた姿になる、互いの考えがわかるなどの不思議な体験をするが、その時不思議な声が語りかけてくる。彼女は「お友達」と名乗り、不思議なことを語って去っていく。
 意識を取り戻すコーニッグと教授。月は無事にブラックホールを通り抜け、これまでとは違う宇宙に現れていた。助かった喜びと同時にわき起こる悲しみ。飛び立ったイーグル5号のメンバーにはもう2度とあえないのか。ところがイーグル5号が現れた。イーグル5号はブラックホールと反対方向へ旅立ったはずである。
 再会と互いの無事を喜ぶアルファの仲間達。教授の考えるようにこの放浪は運命なのか?


原題:Black Sun
本国では第3話。映画化されたエピソード。
脚本:デビット・ウェア David Weir
監督:リー・H・カッツィン Lee H Katzin
ゲスト出演
 ライアン : ポール・ジョーンズ Paul Jones
宇宙