日本人の美意識に「ワビ・サビ」があります。
「侘び・寂び」とはそれぞれ精神的、物質的な「錆び(または老い)」を意味しているようです。
平たくいうと、いぶし銀的要素を含む不完全美を表しており、茶道などはそのいい例です。
装飾的で華やかだった茶文化を、質素で慎ましいものに変えたところにその真意があるといえます。
華やかさ、目新しさだけが「美」ではないというのです。
抹茶を古びた器で味わうところは、今でいう古着やレトロに通じる部分があると思いませんか?
...ですが、「ワビ・サビ」をこう捉えることもできます。
男と女、光と闇、S極とN極、右と左、与党と野党...。
以上のように、世の中の全てのものには互いに対立する対象が必ずある、と考えられます。
先の茶道で考えると、「甘」いもので口を汚したあと、「渋」い抹茶で潤すという行為がまさに対立しています。
「甘」と「渋」という相反する2つの事柄を交えることでひとつの世界を創り上げようという魂胆なのです。
「甘さ」で足して(引いて)「渋さ」で引く(足す)。
要するに、「足したら引く」「引いたら足す」。
これを引用すれば、「ワビ・サビ」とは、こう書けます。
「和美・差美」
少し強引だったかな?
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